特定危険指定暴力団「工藤会」の壊滅作戦が進む北九州市で2日、刑務所の出所者を受け入れて更生や社会復帰を支える自立準備ホーム「サポートハウス小倉」がオープンする。NPO法人が運営し、保護司で同市議の佐藤茂さん(60)が理事長を務める。同市では出所後の再就職に苦労する元組員が多く「離脱者が更生できなければ、本当の意味で安全・安心な街にならない」と準備を進めてきたという。 自立準備ホームは保護観察所に登録されたNPO法人などが運営し、出所者に食事や宿泊場所を提供し、自立を支援する施設。出所者の入所期間は最大6カ月で、その間に仕事と住まいを見つける。法務省によると4月1日現在、全国に395カ所ある。 佐藤さんは2003年に保護司となり、出所者の生活相談に応じてきた。元組員から「工藤会を離脱したけど仕事がない」と悩みを打ち明けられたこともある。14年9月に始まった福岡県警による工藤会壊滅作戦で多くの
宅地建物取引士の資格を持つスタッフの土田さん。「物件の下見ができるのは、問い合わせたうちの1割程度」と話す(29日、新宿区で) NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」(新宿区)の生活困窮者に賃貸アパートなどを仲介する事業が、借り主の収入が不安定だとして貸し手から断られ、物件の下見すら難しい現状となっている。同法人の大西連理事長(31)は「何とか協力していただける大家さんらを探したい」と話している。 「大家さんなど理解得たい」 同法人は2001年5月の設立で、現在はスタッフとボランティアが計約100人いる。これまでは、入居時の審査に通らず、住まいが不安定になりがちな生活保護の受給者や高齢者、非正規労働者らの連帯保証人を引き受けるなどしてきた。ただ、物件探しは本人が不動産会社と交渉していたため、相場より家賃が高い物件に入居することになってしまったり、原状回復などで不利な契約を結ばされた
愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から脱走し、逃走していた受刑者が、広島市内で身柄を拘束された。実質「矯正施設」のような刑務所だったこの作業場からの脱走の理由は「刑務所での人間関係が嫌になったから」と報じられている。 埼玉に、奇跡のような自立支援NPOがある。なんと、ここに在籍する触法障害者の再犯件数は1件もないというのだ。 触法障害者とは、知的な障害を抱えて法に触れることをしてしまう人たちのこと。受刑者の中には、出所後も暮らす場や仕事、サポートする人がなく、結局再犯につながるケースが少なくない。 埼玉にあるこのNPO法人は、こうした触法障害者やニート・精神障害者など行き場のない人のために、生活寮付きの農業で自立支援をしている。障害者の就労を取材し続けているジャーナリストのなかのかおりさんが、再犯防止に成功している理由を探った。 触法障害者がオリーブや野菜を作っていると聞き、埼玉県熊谷
1000億円超。これは東日本大震災後、日本赤十字社が各国の赤十字社から救援金として受け取った額だ。日赤は「この規模の寄付を受け取ったのは初めてだった」という。震災から7年がたち、救援金の94%はすでに使われている。一体なにに使われたのか。ジャーナリストの伊藤詩織氏がリポートする――。 世界で初めて「原子力災害の対応ガイドライン」を策定 震災翌日の2011年3月12日、日本赤十字社(日赤)は福島県の浜通りを中心に12の救護班を送ったが、放射線の基礎知識や防護装置などを持っておらず、一時撤退せざるをえなかった。日赤の職員・藤巻三洋さんは当時を「苦い経験だった」と振り返る。 日赤にとって東日本大震災は復興支援と原子力災害対応を初めて経験した災害だった。これまでの大規模災害では医療救護活動に終始していたため、東日本大震災ではなにもかも手探りで進めた。苦い経験を克服すべく原子力災害対応の中心になった
「100年後の街つくり」をミッションに掲げるNENGOと相楽ホームはこのほど、簡易宿所をアートとリノベーションで再生した宿「日進月歩」をオープンした。この取り組みは、川崎市内の簡易宿所街では初の試みで、両社では日進町の新たなビジョンをもとに取り組んで行くことで、簡易宿所街として知られる川崎日進町の活性化を目指す。 簡易宿所をアートとリノベーションで再生した宿「日進月歩」がオープン 日進月歩は、JR川崎駅東口から徒歩12分、京急・JR八丁畷駅から徒歩5分という立地であり、成田空港から約1時間半、羽田空港から約30分というアクセスの良さとなっている。空港のほか、東京・横浜にも出やすいアクセスの良さを生かし、訪日外国人と若者を主な顧客層として想定している。 日進月歩は、JR川崎駅東口から徒歩12分、京急・JR八丁畷駅から徒歩5分 全15部屋で1部屋2~3畳の広さであり、共用部や各部屋に表現された
職人の指導を受けながら部屋の壁を塗装する間嶋大稀さん=2017年5月、大阪府四條畷市の清滝住宅(ハローライフ提供) 自立を目指す無職の若者のために、公営住宅を無料で提供し、就労訓練ができる事業を大阪府とNPO法人が実施している。就職に向けた準備や地域住民との交流といった多様なプログラムを経験し、すでに数名が仕事に就いた。全国的にも珍しい取り組みとして、他の自治体から問い合わせや視察が相次いでいる。 大阪府四條畷市の府営団地「清滝住宅」に昨年入居した間嶋大稀さん(25)は、自分で修繕した部屋を満足そうに眺めた。 修繕は大阪府とNPO法人ハローライフが実施する若者就労支援プロジェクトの一環。共同作業などに慣れるのが目的だが、若者離れが深刻な建設業の魅力を伝える狙いもある。
ホームレスの支援事業に取り組んでいるNPO法人「Homedoor」の理事長、川口加奈さん(26)=大阪市北区=が23日、日本青年会議所主催の第31回人間力大賞グランプリに選ばれた。 パシフィコ横浜国立大ホール(横浜市西区)で行われた授賞式で、川口さんは「誰もが何度でもやり直せる社会を目指して活動してきた。受賞を励みに今後も活動を続けていきたい」と話した。 人間力大賞は地域のために活動する若者が表彰対象で、川口さんは内閣総理大臣奨励賞と参議院議長奨励賞も受賞。川口さんは14歳からホームレスの支援活動を続け、19歳でNPO法人を設立、自転車修理事業などで雇用を創出して延べ500人以上を支援してきた。
北九州市のNPO法人抱樸(ほうぼく)(奥田知志理事長)は、家賃保証会社のリクルートフォレントインシュア(RFI、東京)と連携し、民間住宅の賃貸を断られることが多い単身高齢者や低所得者を支援する事業を今夏から始める。抱樸から就労支援などを受けることを条件に、RFIが家賃滞納時の保証を請け負って借りやすくする。全国でも珍しい取り組みという。 民間住宅を借りる人は、滞納に備えて連帯保証人を求められるのが一般的。だが、単身高齢者は親族も高齢で保証人を立てられないケースが多い。保証会社の審査も通らず、収入に見合わない家に住んで家計が圧迫されたり、労働条件の悪い住み込みの仕事に就かざるを得なかったりして、生活に困窮する問題がある。 新事業でRFIは、抱樸の就労支援や家計相談を受けることを条件にした保証プランを新設。通常の審査には通らない人でも引き受ける。保証内容や保証料は一般と大きく変わらない。
東京都八王子市郊外の市街化調整区域で既存集落維持のための取り組みが動き出す。市北西部の小津地区で地元町会が市の支援を受けて、空き家を新たな住民を呼び込む住宅や民宿などに活用するNPOを12月に立ち上げる。多摩地域でも地方の都市と同様、調整区域では人口減少を背景に既存集落の衰退が進んでおり、小津地区の取り組みが注目される。市街化調整区域は郊外の乱開発防止を目的に都市計画法で設定され、新たな住民の
元日の夜、奥田知志さん(右奥)の自宅居間で恒例の食事会が開かれた。食卓を囲んだ元ホームレスの男性らが近況や今年の抱負を語ると、奥田さんは笑顔とうれし涙を見せた=北九州市八幡東区で、西田真季子撮影 <1面からつづく> ◆北九州 生涯かけた「神様探し」 「出会った責任」胸に 1月12日早朝、NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長で、牧師の奥田知志(ともし)さん(52)はホームレスを支援する仲間と会うため、日本最大の日雇い労働者の街・あいりん地区(通称釜ケ崎、大阪市西成区)にいた。18歳の時に、釜ケ崎で寝起きする人々の過酷な現実を目の当たりにして人生が変わった。土木作業着売り場の電灯、荷物預け所、拾った物を路上で売る人、あいりん総合センターに布団を敷いて寝る人たち。当時に比べて人は減り、街はきれいに清掃されているが、「やっぱりここが原点」と言う。 滋賀県のサラリーマン家庭に生まれた。両親と5歳年上
日本最大の日雇い労働者の街とされる大阪市西成区のあいりん地区(通称釜ヶ崎)。労働者が減った15年ほど前から、簡易宿泊所を転用した、「サポーティブハウス」と呼ばれる新たな住まいの形が登場した。主に65歳以上の高齢者や、病気やケガなどで働けない人向けに、「定住」するための場所を提供するとともに、日々の生活を様々な面からサポートする。 今では寄る辺ない人たちの「終(つい)のすみか」としての役割も果たしている同施設。だが、幾つか課題も重くのしかかる。 サポーティブハウスにおける取り組みの実態や直面する課題について、自らハウスを営み、NPOサポーティブハウス連絡協議会の代表理事も務める山田尚実さんに話を聞いた。 (聞き手は 庄子育子) まずは、大阪のあいりん地区にサポーティブハウスができた経緯をお聞かせください 山田:サポーティブハウスが初めてできたのは2000年です。バブルの崩壊により1997年ご
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く