親が育てられない子供を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」を運営する慈恵病院(熊本市西区)が、地域の子供に食事を提供する「子ども食堂」を早ければ4月にも開設する方針を決めた。子供の貧困や孤食などの問題に対応するのが狙いで、開設されれば県内では初となる。【井川加菜美】 慈恵病院によると、院内の社員食堂を「エンゼル食堂(仮称)」として原則週1回開放し、夕方から夜にかけて高校生以下を対象に温かい食事を無料で提供する。メニューは病院の栄養士や調理師が栄養バランスなどを考慮して決め、配膳などには地域のボランティアの協力を得る予定。 慈恵病院は2007年のゆりかご運用開始に合わせて相談窓口「SOS赤ちゃんとお母さんの妊娠相談」を設置しており、妊娠や出産に悩む全国の女性たちから相談が相次いでいる。背景には貧困があるケースも多く、新たな支援策として全国で広がりを見せる「子ども食堂」の