差別解消法施行から2年 地道に取り組む事業者も 障害者差別解消法の施行から2年が過ぎた。二つの盲導犬訓練施設が盲導犬ユーザーを対象に行った受け入れ拒否に関する調査では、依然として6割近い人が入店拒否にあっていた。一方で、周囲からの声掛けが増えるなど、人々の障害に対する理解に変化を感じるとの声も増えていた。盲導犬の受け入れ促進に取り組む現状を取材した。【山縣章子】
まとまった雪が降り続く冬本番の新潟県内で、路面や歩道に残る雪が盲導犬ユーザーの頭を悩ませている。除雪により普段ない段差や障害物が現れたり、積雪で点字ブロックが消えたりして危険が一層増すためだ。日本盲導犬協会仙台訓練センター(仙台市青葉区)が12日、新潟市中央区で開いた勉強会に参加して、ユーザーの切実な悩みを聞いてきた。【堀祐馬】 勉強会には弱視や全盲のユーザーとその家族ら約10人が参加。はじめに、全盲の赤塚セツさん(72)=新潟市中央区=らが盲導犬と共に雪道歩行を体験した。赤塚さんは「道路が凍っていると滑って怖い。普段ない雪の段差があったりして大変」と話した。「冬はなるべく外には出歩かないようにしている」というユーザーもいた。
「寄り添いてなんとかなると考える 聴導犬がみんなをつなぐ」「膜のなか頭にしっぽ背中足 全部を撫でてデフィーを知るの」「個人に合わせ二人三脚で作る介助犬 こなす動作は無限に広がる」-。短歌と補助犬(盲導犬、聴導犬、介護犬)利用者がコラボしたユニークなワークショップが昨年9〜11月、大阪市立総合学習センターで3回にわたって開かれた。補助犬の利用者と一般の人たちがともに短歌に親しみながら、補助犬を広くアピールする試み。主催した「ひつじ短歌会」代表で、女性歌人の高田ほのかさんは「みなさんの歌が想像以上で、素晴らしい歌会になりました」と笑顔を見せた。(原田純一) 使用者と補助犬が参加 「ココロに効く!福祉短歌ワークショップ」で9月16日、10月14日、11月18日に聴導犬、盲導犬、介助犬にわけて開催。使用者の話を聴いた後、高田さんが初心者向けの短歌教室を開き、最後に全員がその日の感想を短歌にするとい
昨年4月の障害者差別解消法施行から1年たった。その間にも、盲導犬利用者の6割以上が入店拒否や乗車拒否を受けた経験があることが、公益財団法人アイメイト協会(東京都練馬区)の調査でわかった。 盲導犬育成や視覚障害者の歩行を指導するアイメイト協会は今年2~3月、盲導犬、同協会提供=を利用中の248人にアンケートを実施。回答した121人のうち、62%にあたる75人が、法施行後に入店拒否や乗車拒否といった「差別的な扱いに遭ったことがある」と答えた。 多かったのは、レストラン(居酒屋、喫茶店を含む)が76%▽スーパーやコンビニが13・3%▽宿泊施設とタクシーがそれぞれ12%。また「初めて行った場所」が48%と最多だった一方、「自宅の周辺」も34・7%で次に多く、日常生活の中でも無理解を感じていた。周囲に対する要望は「困っている時は助けてほしい」が70・2%▽「盲導犬に触らないでほしい」68・6%▽「盲
国土交通省は、障害者差別解消法に基づく航空旅客ターミナル事業者向けの対応指針を策定した。 2016年4月1日に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)では、障害を理由とする差別を解消するための措置として、民間事業者に「差別的取扱いの禁止」「合理的配慮の提供」を求めている。 国土交通省では2015年11月、所管する事業向け対応指針を策定し、特に不動産業関係、鉄道事業関係など、9事業については個別具体的に対応のあり方をまとめている。 今回新たに追加する「航空旅客ターミナル施設事業」は、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」「観光立国実現に向けたアクションプログラム2016」に指針を追加するとされていたもの。 これを受け、国土交通省では、障害者団体や事業者団体からの意見も踏まえ、「航空旅客ターミナル施設事業」についての対応指針を策定し、国土交通省の対応指針
3日から9日まで行われる障害者週間を前に、目や耳などが不自由な人の社会参加を助ける補助犬の活動を知ってもらおうと、所沢市は2日、市内で活躍中の聴導犬1匹と盲導犬2匹に特別住民票を交付した。市が補助犬に特別住民票を贈るのは初めて。 聴導犬は同市小手指南の東彩さん(45)のパートナーで10歳の雄のミックス、あみのすけ。東さんは「聴導犬と生活を始めて9年目。聴導犬と一緒に出かけ、皆さんに優しい気持ちをいただけると心が温かくなります」と話し、特別住民票に感謝した。 2匹の盲導犬はいずれもラブラドルレトリバー。4歳の雌、バンビのパートナー、引田みや子さん(76)=同市東所沢=は「これを機に補助犬の存在を知ってほしい」。もう1匹のパートナー、矢吹美智子さん(60)=同市弥生町=も「以前は1人で歩くと怖い思いもしたが、パートナーが来てからは外に出たいと思うようになった」と話し、理解を訴えた。 藤本正人市
厚生労働省では、障害者週間(※1)の平成28年12月3日(土)、ららぽーと横浜(横浜市都筑区)で身体障害者補助犬啓発イベント「身体障害者補助犬法ってなんだろう?」を開催します。 このイベントは、身体に障害がある方々の生活をサポートする盲導犬や介助犬、聴導犬の活動紹介を通じて、身体障害者補助犬法(※2)に関する国民の理解を深め、障害者の自立と社会参加の促進につなげることを目的に毎年開催しています。 当日は、補助犬の役割を紹介するデモンストレーションのほか、「補助犬との出会い、希望した理由」、「実際の生活」、「あなたにとって補助犬とは?」などをテーマに補助犬ユーザーによるトークショーを行います。参加費は無料で、誰でも自由に参加できます。 1.日時 平成28年12月3日(土) 1.11:30~12:30 、2.14:00~15:00 (2回開催) 2.場所 ららぽーと横浜 サウスコート1階
金沢市内で3月、盲導犬を連れた視覚障害者の男性(60)がタクシーを利用しようとして、運転手から乗車を拒否された。公共の場や交通機関で盲導犬の同伴を認めた身体障害者補助犬法の成立から10年以上たつが、無理解は後を絶たない。過去にも同様の経験があるという男性の外出に8日、同行し、視覚障害者の立場で考えた。【金志尚】 小松市内で一人で暮らす男性は、病気が原因で30歳の頃から視力が徐々に低下。約20年前から盲導犬の使用を始め、現在は3代目のラブラドルレトリバー(雄、3歳)と生活を共にする。マッサージ師として働く傍ら、週1、2回金沢に出向き、買い物などを楽しむ。 この記事は有料記事です。 残り828文字(全文1108文字)
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