「♪いくさ 津波を生き抜いて 明日を描く笑顔です-」。童謡「うさぎとかめ」の節に合わせた歌声が響く。宮城県岩沼市たけくまの集会所で11日、開かれた「傾聴カフェ」。集まった30人近い地元の高齢者は歌を歌ったり、世間話を楽しむなどした。 傾聴カフェはNPO法人「仙台傾聴の会」が主催。被災者や地域の高齢者が、世間話や合唱を通して心を軽くしたり、人とのつながりを実感したりするのが目的。同日に参加した同市の元県庁職員、佐藤堯さん(85)「みなさんと歓談したり、歌ったりするのがよい。いつも次回を楽しみにしています」と話す。 同会は平成20年に設立され今年で10年目。悩める人の声を聴く活動を行っていたが、東日本大震災以降は避難所や災害公営住宅での傾聴活動にも注力するようになった。カフェ以外にも相談を受けるサロンや被災者支援傾聴茶話会も開催。現在、傾聴を担うボランティアは200人を越える。 同会の代表、森
愛知県大府市は二〇一八年度から、認知症の市民が徘徊(はいかい)中に事故などを起こして損害賠償を求められる事態に備え、市が保険料を肩代わりする制度を新設する。市によると、自治体によるこうした取り組みは全国で二例目。関連費用として数十万円を一八年度当初予算案に盛り込む。 対象となるのは、認知症の市民が交通事故や暴力行為で第三者にけがをさせたり、物を壊したりしたケースなど。徘徊の恐れのある人を発見・保護しやすいように、家族の申請などで事前に登録する制度をつくる。 登録者の保険料(一人当たり年二千円程度)を全額、公費で負担し、個人賠償責任が認められた場合、最大一億円程度の限度額内で、保険金が保険会社から支払われる。一八年度は百人程度の登録を見込んでいる。本人が亡くなったり、入院や通院したりした場合の補償はない。
ハンセン病患者に関する証言などの記録も紹介されている=2日、宮古南静園人権啓発交流センター「ハンセン病歴史資料館」 ハンセン病への正しい理解と人権を伝える宮古南静園人権啓発交流センター「ハンセン病歴史資料館」が2日、同園でプレオープンした。常設展示室には1873(明治6)年にノルウェーのハンセン医師らが「らい菌」を発見した歴史から始まる年表、隔離かやぶき小屋の写真、監禁室の再現、最初期のかやぶき住居(模型)再現、居住者の部屋、過酷な戦争体験の証言、入所者の手作り作品などが展示されている。同園の新城日出郎園長、入所者自治会の豊見山一雄さん、下地敏彦市長らは、人権問題や平和の大切さを考える場、発信の拠点になるよう願った。 同館は、同園の将来構想の一つとして整備された。1996年に「らい予防法」が廃止され、さらに2008年には「ハンセン病問題の促進に関する法律」(通称ハンセン病問題基本法)が施行
日航ジャンボ機墜落事故から12日で31年。遺族の高齢化が進み、風化も懸念されるなか、各地の事故や災害の遺族らが連携を強めている。国内の航空事故は1960~80年代に相次いだ。事故現場の地元は継承に取り組み、航空会社も安全教育に力を入れている。 日航機が墜落した御巣鷹の尾根がある群馬県上野村で11日夜、520人の犠牲者を慰霊する灯籠(とうろう)流しがあった。300個ほどの灯籠が水面に浮かんだ。 遺族がつくる「8・12連絡会」事務局長の美谷島邦子さん(69)=東京都大田区=は静かに手を合わせた。31年前、小学3年生だった息子の健君(当時9)を失った。 事故の風化が心配だ。8・12連絡会は85年12月に約280家族が参加したが、今は140ほど。高齢化が進み、連絡が途絶える遺族もいる。 次世代に語り継ごうと、今年初めて、健君が通った地元の小学校で事故を伝える授業をした。7月末には、授業を受けた6年
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く