日本の提案に基づき大人用紙おむつの国際規格が改定された。「挿入式」など日本で普及する構造を国際標準化機構(ISO)が新たに認め、規格に盛り込んだ。日本発の構造は「テープ止め型」が大半を占める欧米製品と比べ、装着者の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護が可能。欧米、アジア向けに日本式介護の輸出を目指す国内企業にとって、追い風になりそうだ。 ISOは、最終国際規格案が専門委員会(TC)メンバーに承認されたことを受け、大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621」を改定し、発行した。従来は身体にテープで固定するタイプのみを想定していたが、今回初めてパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなど、日本発の多様な構造を規格化した。 欧米では挿入式などが普及していないため、テープ止め型だけが国際規格の対象という状態が長らく続いていた。日系メーカーにとって海外展開の障壁