障害のある子供たちも楽しめるよう工夫された絵本を集めた「世界のバリアフリー絵本展2015」が、台東区上野公園の国立国会図書館国際子ども図書館で開かれている。児童書の国際団体が選んだ21カ国・50作品の推薦図書を展示。手に取って読めるため、絵本を楽しみながら障害への理解を深めることができる。【五味香織】 推薦図書は2015年、77カ国・地域が加盟する国際児童図書評議会(IBBY、本部・スイス)の障害児図書資料センターが選んだ。米国や欧州の作品が多いが、イランや韓国、メキシコなどもあり、色合いや装丁の違いも楽しめる。日本からは布で作られた絵本など4作品が選ばれた。 この記事は有料記事です。 残り344文字(全文628文字)
介護福祉士として働きながら、障害者と共に映画作りに取り組む映画監督がいる。熊本市出身の堀河洋平さん(37)=東京。9月4日には、新作「千里 翔(と)べ」が、福岡インディペンデント映画祭(福岡市)で上映される。相模原市の障害者施設で46人が殺傷された事件を受け、「たくさんの人に見てもらい『共生』を考えるきっかけにしてほしい」と願う。 堀河さんは、日本映画学校(現・日本映画大学)を卒業後、憧れだった香港映画界へ飛び込んだ。アクション映画など150本ほどの自主映画を手掛けてきたが、言葉の壁に限界を感じ4年ほどで帰国。映画作りを諦めようと、障害者の訪問介助や外出支援のヘルパーとして働き始めた。 その現場で出会ったのが、生きるエネルギーに満ちた障害者たち。「映画に出てみたい」という声に後押しされ、障害者が役者を務める映画を作り始めた。堀河さんは「映画を作ることに疲れ果てていたのに、再び撮りたいという
川崎市独自の福祉製品認証制度。これまでに166製品を認証しており、リハビリ用車いすCOGY(写真)のようなヒット商品も生まれている 川崎市経済労働局次世代産業推進室が取り組んでいるのが「ウェルフェアイノベーション」。「産業」と「福祉」を融合させることで、川崎ならではの新たな活力と社会的な仕組みを創出することが狙いだ。川崎市が進める3つのイノベーションの取り組みの1つに位置づけられている。 産業が持つ力で、福祉の分野で抱える課題の解決をめざす。市が担うのは、双方の分野を繋ぐ中継拠点(ハブ機能)。担当者は「福祉課題に先行的に対応できる製品やサービスを創出・活用し、『新たなライフスタイル・ワーキングスタイル』を社会モデルとして実感できるような機会を創出していきたい」としている。 これまで取り組んできた具体的な成果として「ユニバーサルデザインタクシーによる工場夜景ツアー」がある。外出するのが困難な
全日本空輸(ANA/NH)は6月16日、NPO法人日本ブラインドサッカー協会(JBFA)とパートナーシップ契約を締結した。契約期間は2018年3月31日までの約2年間で、オフィシャルエアラインとして国内外への遠征時の航空券提供や、資金面の支援などを実施する。 ANAの格納庫でシュートするブラインドサッカー日本代表の川村選手=16年6月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire 音が鳴るボール ブラインドサッカーは、フットサル(5人制サッカー)を基にした視覚障がい者競技。ピッチの広さは40メートル×20メートルで、転がると音が鳴るサッカーボールを使用する。 選手は障がいの度合いを公平にするため、アイマスクを着用。ボールを持った相手に向かう際は、スペイン語で「行く」を意味する「ボイ」と声を出す。 キーパーは目が見える人や弱視の人が担当し、ゴールポスト
高齢者対応などが進む観光施設。市は情報を集約して旅行者への提供を目指す=浜松市西区のはままつフラワーパーク 2020年の東京五輪・パラリンピックや19年のラグビーワールドカップ(W杯)開催に向けて、あらゆる人が訪れやすい「ユニバーサルツーリズム(UT)」を促進しようと浜松市は本年度、観光施設のユニバーサルデザイン(UD)導入状況の調査に着手する。集約したUD情報は来年度、データベース化し、発信を目指す。全国初のUD推進条例を制定した先進地として観光施設でのUT推進や施策のPRも狙う。 UTは国籍や年齢、障害の有無などにかかわらず、誰もが楽しめる旅行を指し、観光庁が政策推進している。 調査は浜名湖観光圏整備推進協議会に参画する観光施設などを対象に夏から秋にアンケートを実施。多言語対応や高齢者、親子連れ向けのサービスや設備の状況を調べる。はままつフラワーパーク(西区)など個別にUD対応に取
”医療福祉エンターテイメント”NPO法人Ubdobeが東京・三軒茶屋に国内初の「医療福祉系セレクトショップ」OPEN!7月9日にはオープニングパーティを開催! NPO法人Ubdobe(本社:東京都世田谷区、代表理事:岡勇樹)は、2016年7月7日(木)に国内初の医療福祉系セレクトショップをOPENします。7月9日(土)には、どなたでも参加できるオープニングパーティも開催。現在、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて、店舗OPENに向けての初期費用を募るプロジェクトにも挑戦中です。 ■ 医療福祉系セレクトショップとは ユニバーサルデザインの玩具・食器・家具や福祉作業所で作られている商品を取り扱うだけでなく、医療福祉情報コーナーや相談窓口も設置。さらにワークショップやセミナーなども開催します。商店街の中にOPENすることで、日常の中に医療福祉を取り入れて欲しいという想いが込めら
障害者差別解消法に対応したJLAの図書館向けガイドライン 日本図書館協会(JLA)は2016年4月の障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)施行に向け、2015年12月に「図書館利用における障害者差別の解消に関する宣言」を発表し、次いで2016年3月「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドライン」(以下ガイドライン)を発表した。 障害者差別解消法は障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)(E705参照)批准に向けた国内法の整備の中で制定されたもので、権利条約及びその後改正された障害者基本法を具体的に実現するための法律である。 JLAは図書館の業務に即した,より具体的な取組を明らかにすることを目的にこのガイドラインを作成した。ガイドライン作成はJLAの障害者サービス委員会を中心に行い、パブリックコメントの実施、案段階でのセミナーの開催、専門家か
4月27日。東京・元赤坂の赤坂御苑で、天皇、皇后両陛下主催の園遊会が催されました。そこで、両陛下と女優の黒柳徹子さんとの興味深いやりとりがありました。 天皇陛下「あの、前に、デフシアターの時ね」 黒柳さん「おいでいただきまして、とっても」 天皇陛下「あれ、何年前になります?」 黒柳さん「もう30年ぐらい前になります」 「30年前」とは、正確には1979年。皇太子ご夫妻だった両陛下がアメリカのろうあ者劇団「ナショナル・シアター・オブ・ザ・デフ」を鑑賞されたときのことです。当時は手話を人前で披露するのは恥ずかしいとされた時代だったようで、黒柳さんは「ハンディがある人たちの芸術的な素晴らしい演技を見て欲しい」という思いで劇団を招聘(しょうへい)し、自らも出演しました。 この公演に、皇太子ご夫妻だった両陛下が足を運びました。皇后さまは「本当に感激しました」と感想を述べ、楽屋で俳優一人ひとりに声をか
国土交通省が2016年5月1日から、鉄道やバスなどの公共交通機関などにおいてベビーカーが使用しやすくなるよう環境づくりに向けた啓発キャンペーンを実施しています。 ベビーカー使用者と周囲の人に配慮と理解を呼びかけ 国土交通省が2016年5月1日(日)から、公共交通機関などでベビーカーが使用しやすくなるよう環境づくりに向けたキャンペーンを行っています。期間は5月31日(火)までの1カ月間です。 2014年3月、国土交通省の「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」は、公共交通機関などにおけるトラブルの顕在化や、交通機関によって取り組みが異なるなど、ベビーカーの使用をめぐる現状と課題を踏まえ、ベビーカー使用者やその周囲の人への呼びかけ事項をまとめた「ベビーカー利用にあたってのお願い」と、ベビーカーの使用の可否を明示する「統一的なベビーカーマーク」などについて公表しました。 そして同省
「障害者差別解消法」が1日に施行されたことに合わせ、県は障害者に対する望ましい配慮や、実際にあった差別をまとめた事例集を作成し、ホームページで公開した。 望ましい配慮については、障害者から実際に応募(回答)があった「トイレの位置を知らせる表示を分かりやすくしてほしい」(視覚障害者)▽「説明や指示はあいまいな表現はせず、短い文で順を追って具体的にしてほしい」(発達障害のある人)▽「絵文字などの分かりやすい標識を考えてほしい」(知的障害者)-といった166件を紹介している。 県は、障害者と関わる民間事業者、市町村関係者らの参考になるように作成したとしており、事例集では同法の内容も解説している。障害福祉課の担当者は「同法では何が差別になるのか分かりにくい部分がある。差別のない社会を作るための参考にしてほしい」としている。
障害者差別解消法施行前の3月末、英国で障害者の文化アクセス改善に長年取り組んできた芸術団体「シェイプ・アーツ」のメンバーが来日した。英国の公的国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルなどの主催で、シンポジウムやワークショップを行い、障害者の文化活動について意見交換を行った。 下肢に障害のあるトレーナー、バーバラ・リシキさんは「障害はわれわれが生きづらい身体状況ではなく、社会で遭遇する障壁のこと」と強調。英国でも1995年に施行された障害者差別禁止法が契機となり、障害者を取り巻く環境が変化してきたという。 ワークショップは「障害とは…」につながる言葉をカードに書き、話し合うなど障害に対する意識を顕在化し、サポート行動につなげる内容。リシキさんは「日本の参加者の意識は高かった。彼らが今日から行動することが世の中を変える」と述べた。
金沢市内で3月、盲導犬を連れた視覚障害者の男性(60)がタクシーを利用しようとして、運転手から乗車を拒否された。公共の場や交通機関で盲導犬の同伴を認めた身体障害者補助犬法の成立から10年以上たつが、無理解は後を絶たない。過去にも同様の経験があるという男性の外出に8日、同行し、視覚障害者の立場で考えた。【金志尚】 小松市内で一人で暮らす男性は、病気が原因で30歳の頃から視力が徐々に低下。約20年前から盲導犬の使用を始め、現在は3代目のラブラドルレトリバー(雄、3歳)と生活を共にする。マッサージ師として働く傍ら、週1、2回金沢に出向き、買い物などを楽しむ。 この記事は有料記事です。 残り828文字(全文1108文字)
鉄道各社が導入する「女性専用車両」をめぐり、近畿管区行政評価局は25日、鉄道事業を所管する近畿運輸局に対し、男性の身体障害者やその介助者も利用できることを周知するよう改善を求めた。近畿では、車体やホームでそのことを知らせる表示が普及しておらず、男性障害者の側から、乗りにくいといった相談が寄せられていた。 評価局の調査によると、男性障害者の乗車を全面的に認める事業者もあれば、障害者か介助者の一方が女性なら可能とする事業者もある。車体やホームに利用可能と表示していたのは、近畿の12事業者のうち、京阪電鉄、阪急電鉄など6事業者(50%)。一方、関東では15事業者のうち14事業者(93%)が表示していた。 女性専用車両が先頭や最後尾にあるのは、関東では鉄道46路線のうち41路線(89%)あるが、近畿では31路線のうち4路線(13%)。駅のエレベーターから点字ブロックで誘導される車両が「女性専用車両
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