生まれつき耳の形成が不十分な「小耳症」の症状がある伊藤有紀子さん(36)は「エピテーゼ」と呼ばれる義耳の購入について、国の助成制度が導入されることを望んでいる。 小耳症は片耳で1万人に1人、両耳では10万人に1人のケースでみられるという。原因は不明で、聴力低下を伴うことが多い。 両耳に症状がある伊藤さんは「小耳症は補聴器が必要で、マスクや眼鏡がかけられないという物理的な不都合もあるが…
外見からは障害があると分かりにくい人が周囲に援助を求めやすいよう東京都が作った「ヘルプマーク」が、七月にも日本工業規格(JIS)に加わる見通しになった。二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け、国内の統一マークとして普及に弾みがつきそうだ。 三十一日の経済産業省の有識者委員会で、JIS改正案に盛り込むことが決まった。今春開かれる国の審議会やパブリックコメントの手続きを経て正式決定され、早ければ七月にJISに加えられる。 ヘルプマークは義足を利用する人や内臓の機能障害がある人らが必要な援助を得やすくなるよう、一二年十月に都が作った。車両の優先席付近に説明を掲示し、マークをかたどった赤い樹脂製のひも付きカードを都営地下鉄やバスの営業所で無料で配布し、昨年末までに十六万人が受け取った。
車中泊で亡くなった母恵子さんの遺影の前に座る長男の光彦さん=熊本県氷川町で2016年4月29日、今手麻衣撮影(一部画像を処理しています) 熊本地震後に急性心不全で死亡し、熊本県が震災関連死とみられると発表した同県氷川町の稲葉恵子さん(73)は、歩行が困難で転びやすい進行性核上性麻痺(まひ)という難病を患いながら車中泊を続けていた。家族は難病や障害のある被災者向けの避難所の存在を知らず、要支援者への周知のあり方が災害時の課題として改めて浮上した。 夫(76)と2人暮らしをしていた稲葉さんは、4月16日夜から隣接する宇城市の宇城総合病院の駐車場などで、同病院近くに住む長男光彦さん(49)が用意したワゴン車に寝泊まりしていた。2人を心配した光彦さん夫婦も別の車で車中泊を続け見守っていたが、20日未明、夫がぐったりしている稲葉さんに気付き、すぐに同病院に運んだものの死亡。県が29日、震災関連死とみ
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