ドライブシミュレーターでの訓練に取り組む浜松市の男性(左)。右はアドバイスする建木健・聖隷クリストファー大助教=浜松市北区の同大で 脳卒中などのリハビリを終えた人が運転を再開できるよう、医療ではなく、障害者支援の枠組みの中で援助する試みが浜松市で行われている。病院と教習所の支援は一発勝負の“テスト”が多いのに比べ、障害者支援の期間は長く、練習を繰り返して取り組める。医療では保険適用が限定的で支援が手弁当になりがちだが、障害者支援には財政的裏付けもあるのが利点だ。 画面上で車を発進させるといきなりクラッシュした。右の車線に出た際に後続の車と衝突したのだ。「久しぶりなので……」と男性(47)は戸惑う。男性が取り組むのは聖隷クリストファー大(浜松市北区)に置かれたドライブシミュレーター。男性は3年前に小脳梗塞(こうそく)になり、記憶障害など高次脳機能障害が残った。「生活には車が必要」と運転再開を