もし、視覚障害者が駅のホームから転落した場合、どうすれば助かるのか。千葉県立千葉盲学校(四街道市)の中学部(生徒数約15人)は、ホームや線路を模した県内の施設で駅の構造を学ぶ異例の取り組みをしている。担当教員は「目が見えない生徒にとって、実物に触れて高さや距離の感覚をつかんでおくことが重要」と話す。 2010年、通学中だった目の見えない生徒がJR千葉駅のホームで人波に押され、転落した。ほかの客に助けられ軽傷で済んだが、以前から「駅の構造を知りたい」と望む生徒が多かったこともあり、翌年から中学部の全員が参加する「体験会」が始まった。