5月29日、政府は、経済財政運営の指針(骨太の方針)で、幼児教育と保育の早期無償化を明記する方針だ。財源については歳出削減や税、新たな社会保険を対象に、年内に結論を出す。写真はイタリアのタオルミーナで27日撮影(2017年 ロイター/Tony Gentile) [東京 29日 ロイター] - 政府は、経済財政運営の指針(骨太の方針)で、幼児教育と保育の早期無償化を明記する方針だ。財源については歳出削減や税、新たな社会保険を対象に、年内に結論を出す。一方、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮の脅威に対応するため、「実効性の高い統合機動防衛力を効率的に整備する」ことも明記する。 複数の政府筋が明らかにした。首相が意欲を示す教育無償化では、第1弾として幼児教育と保育の早期無償化や待機児童の解消を明記、安定財源の確保を検討する方針を示す。 高等教育については「人材投資を強化するための改革のあり方も早急に
自民党の「人生100年時代の制度設計特命委員会」(委員長・茂木政調会長)は、幼児教育の無償化や待機児童解消の財源確保策として、保険料で財源を賄う「こども保険」も含めた検討を政府に促す提言案をまとめた。 歳出削減や増税などとともに議論し、今年末までに結論を出すよう求める。来週中にも提言を決定し、政府に提出する。 こども保険は、公的年金などの社会保険料に上乗せして保険料を集め、子育て世帯への給付に充てる構想。提言案では、こども保険は増税に比べ負担と給付の関係が明確になり、「国民の理解を得やすい」とする一方、課題として、子育てを終えた世帯からは負担への理解を得にくいことなどを挙げた。 他方、「将来世代に負担を先送りすることなく取り組む必要がある」と明記し、党内で浮上している「教育国債」による財源確保について否定的な立場を鮮明にした。
「子育てを家族の自助だけに委ねることはもうできない時代になったなと、そういったことは共有できたと思います」 自民党の「人生100年時代の制度設計特命委員会」で事務局長を務める小泉進次郎衆院議員(36)は5月8日の特命委会合後、記者団にこう述べ、自らが提唱する「こども保険」に党内の理解が広がっていることを強調した。 こども保険は、企業や働く人に保険料を支払ってもらい、子育て世帯に分配する構想だ。会社勤めなら厚生年金の保険料(労使折半)に当面は0・2%、自営業者らは国民年金の保険料に月160円程度上乗せして約3400億円を確保し、未就学児に1人当たり月5000円を支給する。将来的には厚生年金保険料に1%、国民年金保険料に月800円程度を上乗せして得られる約1兆7000億円をもとに給付を月2万5000円まで増やす。これにより幼児教育と保育にかかる家計の負担を大幅に軽減、無償化につなげるとしている
自民党が今国会で提出をめざす「家庭教育支援法案」の全容が明らかになった。国が家庭教育支援の基本方針を定め、地域住民に国や自治体の施策への協力を求めることなどが柱だ。一方、素案段階で「基本理念」にあった「子に国家及び社会の形成者として必要な資質が備わるようにする」の文言を削除。与党内からも、「公」が家庭に介入しかねないことへの懸念があり、考慮したとみられる。 法案は、同一世帯の構成人数が減り、家族が共に過ごす時間が短くなるなどの環境変化で、家庭教育支援が「緊要な課題」だと指摘。基本理念で、家庭教育を「父母その他の保護者の第一義的責任」と位置づけた。「子に生活のために必要な習慣を身に付けさせる」ことや、支援が「子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない」ことなどを盛り込んでいる。 文部科学相が支援を総合的に進めるための「基本方針」を定め、これを参考に自治体も基本方針を定め
安倍晋三首相は「アベノミクスによって雇用は100万人以上増え、2年連続で給料が上がり、中小・小規模事業者の倒産件数も大きく減少した」「もはや『デフレではない』という状態まできた」「次は未来を見据えた、新たな国づくりを強く進めていきたい」として、アベノミクス第2ステージへの移行を宣言。一人ひとりの日本人、誰もがもっと活躍できる「一億総活躍」社会を目指すため、新たな3本の矢を発表した。 新3本の矢は①希望を生み出す強い経済、②夢をつむぐ子育て支援、③安心につながる社会保障である。新アベノミクスについては、いまひとつ具体性に欠けることから、市場では冷ややかに見る向きも少なくないが、ここでは「夢をつむぐ子育て支援」に注目したい。 希望出生率1.8の実現をターゲットに 新アベノミクス・第2の矢「子育て支援」は、希望出生率1.8の実現をターゲットにしている。1.4程度に落ち込んでいる出生率を1.8に回
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