発掘で見つかった堀(深さ約2メートル)の遺構の一部=東京都東村山市の多磨全生園で2016年12月20日、江刺正嘉撮影 国立ハンセン病療養所「多磨全生(ぜんしょう)園」(東京都東村山市)の前身「第一区府県立全生(ぜんせい)病院」が1909(明治42)年に開院された当時、患者の逃亡を防ぐ目的などで、院内の患者居住地区の四方に巡らされていた堀の遺構が見つかった。国立ハンセン病資料館(同)の発掘調査で分かった。【江刺正嘉】 国内の患者隔離政策は1907年の「癩(らい)予防ニ関スル件」の制定に始まったが、こうした初期の構造物の痕跡が確認されるのは珍しいという。