経済的虐待は、特に高齢者に計り知れない打撃をもたらす。だが残念ながら、この虐待は「すぐ目の前で起こっているのに気づかない」ことがある。 生命保険大手メットライフの調査によると、米国では年間26億ドル(約2,832億円)以上、高齢者が経済的虐待で失っているという。その被害から守る活動をしているElder Financial Protection Networkは、さらに多い29億ドルと見積っている。 米紙ニューヨークタイムズの記事によれば、加害者は信頼できる友人のふりをして、退職者にとって分かりにくいお金の問題について“手助け”を行う。そして最終的には、貯金をごっそりとだまし取るのだ。同紙は「毎年、米国の高齢者500万人が、程度の差こそあれ、介護士や友人、家族や財務顧問に騙されている」と推定。高齢者が増えつづける中、ますます多くの退職者がそうした搾取に遭う可能性があるとしている。 またメット