会員制交流サイト(SNS)で中傷され不登校となったにもかかわらず、学校が適切な対応をしなかったとして、津市の県立高校3年の女子生徒が、三重県に約170万円の損害賠償を求める訴訟を津地裁に起こしていたことが10日、分かった。 訴状によると、女子生徒は、高校1年だった2015年10月から同級生らに無視されるなどのいじめを受け、後に不登校になった。2年になり登校を再開したが、SNSに「学校に来ていないのにどうして進級できたんですか?」などの投稿があり、再び不登校となったという。 女子生徒は「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と診断された。父親が学校に被害を伝えたが、学校はいじめとして対応しなかったといい、指導監督を怠ったと主張している。 県教育委員会は「生徒がSNSでいじめを受けたことについては、重大事態と受け止めている。訴状の内容を精査し慎重に対応したい」とコメントした。
山梨県山梨市内の中学校で6月、発達障害がある女子生徒が校内で女性教諭に髪を切られた後、不登校となっていることがわかった。 中学校によると、女子生徒は「衛生面について同級生に指摘された」と悩んでいたことから、6月上旬、教諭3人と話し合い、母親に髪を切ってもらった。翌日、女子生徒が女性教諭に「母親から『あとは先生にそろえてもらいなさい』と言われた」と話したため、女性教諭が放課後、校内の廊下で髪を切ったという。 一方、取材に対して、母親は、「娘は意思の伝達が苦手で、教諭3人と話し合った時に髪を切ることを断ったつもりだったのに、押し切られた。また、理容用でないハサミで、鏡やくしを使わず切られて髪が不ぞろいになったこともショックだったようだ」と話している。女子生徒は髪を切られた翌日からほとんど登校しなくなり、急性ストレス障害と診断されたという。 中学校の校長は「保護者に髪を切る了解を取らなかったこと
全国の小中高校と特別支援学校が2015年度に認知したいじめは22万4540件(前年度比10.4%増)で過去最多となったことが、文部科学省が27日公表した問題行動調査で分かった。全校種で増加していた。文科省は学校が積極的にいじめを見つけた結果とみている。 一方、各都道府県の児童生徒1000人当たりの認知件数の差は最大26倍あり、1年間で1件も認知しなかった学校も36.9%あった。文科省はいじめのとらえ方に差があるとみて指導を強化する。 調査は全国の国公私立の小中高校と特別支援学校が対象。昨年度に認知したいじめ件数や内容などを聞いた。校種別は小学校15万1190件(同23.2%増)▽中学校5万9422件(同12.2%増)▽高校1万2654件(同11.0%増)▽特別支援学校1274件(同32.3%増)。
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