仙台市立折立中2年の男子生徒(13)が4月に自殺する前、同校の男女2教諭から体罰を受けていた問題で、在校生の保護者有志は19日、市教育委員会などを訪れ、教諭の現場復帰を求める要望書を、在校生や地元住民ら約4千人分の署名と在校生が手作りした千羽鶴とともに大越裕光教育長に手渡した。 同校1〜3年の生徒の保護者ら10人が発起人となり、先月下旬から要望書や署名を集めた。署名の書面は「体罰は容認すべきでない」とした上で、2教諭について「生徒や保護者から多くの信頼が寄せられていたことを在校生や卒業生の話から知ることができる」と記されている。 発起人によると、署名は在校生や保護者のほか、男性教諭の前任校の卒業生、近隣住民ら計4416人分が集まった。2教諭は学校勤務を離れ、市の別の施設で働いている。 市教委を訪れた保護者らは「子供や保護者から信頼のある先生だ」「進路相談をしたい。学校に戻ってきてほしい」な
仙台市で4月、いじめを訴えていた市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、この中学校の2人の教諭が男子生徒にげんこつで頭をたたいたり、粘着テープで口を塞いだりするなどの体罰を加えていたことが19日、分かった。市教育員会が市議会の市民教育委員会で報告した。 市教委によると、男子生徒が自殺した前日の4月25日、授業の終わりごろに寝ていた生徒の頭を教師がげんこつでたたいた。1月には授業中に生徒が騒いだとして、別の教諭が粘着テープで口を塞いだという。教諭2人は市教委に対し、事実関係を認めている。 男子生徒は4月26日、1時間目の授業終了後に学校からいなくなり、自宅近くのマンションで飛び降りているのが見つかった。市教委がいじめとの関連を調査している。今回の体罰との因果関係は明らかになっていない。 男子生徒は昨年6月と11月の…
小さないのち 大切な君 子どもたちが自ら命を絶つ悲劇が繰り返されている。日本全体の自殺者数は減っている中で、小中高校生では減っていない。子どもの自殺を防ぐために、社会や一人ひとりは何ができるのだろうか。 警察庁の統計によると、2016年、320人の小中高校生が自殺で亡くなった。小学生12人、中学生93人、高校生215人。3分の2は男子だった。 自殺者全体の数は、03年の3万4427人をピークに減少傾向で、16年は2万1897人。06年施行の自殺対策基本法に基づく、各自治体の相談窓口の整備などが背景にあるとされる。一方、小中高校生の自殺者はこの10年、年間300人前後で推移し、350人を超えた年もあった。厚生労働省によると15~19歳では自殺が死因の1位、10~14歳では2位だ。 16年の小中高生の自殺の原因(複数の場合あり)を警察庁の統計でみると、「学業不振」など学校問題が36・3%で最も
2月、中部地方のある中学校の保健室は、夜も窓から明かりが漏れていた。日中から続く健康相談会。校医を務める小児科の女性医師が定期的に開いている。 この日、生徒10人ほどが相談に来た。寄せられる相談の多くは「不定愁訴(ふていしゅうそ)」。体調がすぐれないのに原因が見あたらない状態のことだ。 居酒屋で働く少女(16)は中2の秋、相談会に来た。「頭が痛い。ときどきおねしょする。あたし、病気なの?」 「大きな病気じゃないのよ。眠りが浅くて睡眠の質が悪いの」。落ち着かせながら、家庭環境を尋ねた。頭痛、尿失禁など思春期の不定愁訴に貧困がひそむ事例を、これまで何度も目にしてきた。 母子家庭で姉と兄がいる。母親はパートで働いたが、長続きしない。終日パチンコ店にこもる。精神的に不安定で、掃除も食事の支度もしない。 子どもたちは母親が持ち帰る弁当1個を分け合って命をつないだ。空腹に耐えられず、兄が隣の玄関先に置
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