認知症の人に優しい街づくりに向けた機運を高めようと、京都府は認知症啓発の漫画冊子「自分らしく、認知症とともに」を完成させた。認知症の人や家族、医療機関に取材をしてストーリーを構成し、イラストは府と包括協定を結ぶ京都精華大学の大学院生が担当した。英語版も作り、26日から京都市内で開かれる認知症に関する世界最大の大会「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」で世界各国の関係者に配り、府内の取り組みを世界に発信する。 57歳で認知症と診断された女性が主人公。診断直後は不安で閉じこもりがちな生活を送ったが、当事者や家族の交流や学びの場「認知症カフェ」で出会った仲間との交流を通じて病気を受け入れ、自分らしい生き方を見つけていく内容になっている。府高齢者支援課の担当者が京都市や宇治市の認知症当事者と家族3組に経験や思いを聞き取り、若年性認知症の人のためのデイケアプログラムや認知症カフェなど
認知症に関する世界最大の会議「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」が来年4月26~29日、京都市の国立京都国際会館で開かれる。2004年に同市であった第20回以来、日本で2度目の開催。主催するADI(本部・英ロンドン)が31日まで、認知症の当事者を含め発表者を募っている。 会議はADIと開催国の団体が毎年開いており、今回は過去最大規模の約100カ国4000人以上の参加を見込む。「ともに新しい時代へ」をテーマに、当事者と家族、医療・福祉にとどまらず、ビジネスや交通、買い物などあらゆる場で認知症との共存を図る。 会議は当事者が発言し運営に携わる。04年には、元豪州政府高官のクリスティーン・ブライデンさんや元会社員の越智俊二さん(故人)が、病気の苦しみや生きる決意を語り、「当事者主義」が国内でも重視される契機になった。国も同年、病名を「痴呆症」から「認知症」に変えた。
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