災害発生時の現状把握が難しい聴覚障害者に必要な情報を円滑に発信するため、気象庁は、緊急記者会見の内容を手話で同時通訳する「手話通訳」の導入に向けた検討を始めた。 国の会見での手話通訳は現在、首相と官房長官のみ。同庁は今後、手話通訳士らの意見や要望を聞いた上で、早ければ今秋にも運用を始めたい考えだ。 同庁は、震度5弱以上の地震発生時のほか、津波注意報や大雨など特別警報の発表時、火山が噴火した際などに緊急記者会見を開いている。手話通訳の導入後は、会見者の横に手話通訳士に立ってもらい、双方をテレビの中継画面に映すことを想定している。会見が休日や深夜、未明になることもあるが、聴力障害者情報文化センターによると、手話通訳士は今年3月現在、全国で3601人が登録されており、急な派遣にも対応が可能だという。
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