「突然ふっと、ね」。知的障害がある小西勉さんは自宅に近い横浜市内の駅のホームで、向かってくる電車の方に吸い込まれるように進むときがある。「ここ2、3年、何回も。今だってあります」。途中で「ああ」と思い、足が止まる。相模原殺傷事件の植松聖(さとし)被告(27)は「障害者は不幸しかつくらない」と主張。ネット上には賛同する書き込みもあった。小西さんは「悲しいけど、周りにもそういう人はいるし」とポツリ。“自殺”しそうになる理由を一つには絞れないが、社会の空気は大きな要因だという。 発生から1年がたった相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」殺傷事件で、警察は殺害された19~70歳の入所者19人の氏名を公表していない。「遺族の希望」が理由だ。 ■無事かが不明 小西さんは、事件現場となった施設に何度も足を運び、献花した。友人が入所していたという仲間は「名前が出ないから、無事かどうか分からない」と嘆いた
水俣病の症状があるのに患者と認めなかった新潟市の判断は不当だとして、新潟市内の男女9人(うち1人は故人)が、市に患者と認めるよう求めた訴訟の判決が30日、新潟地裁であった。西森政一裁判長は、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。原告側は控訴を検討するという。 水俣病は、公害健康被害補償法(公健法)に基づいて行政が患者認定を行う。旧環境庁が1977年に示した基準で、手足の感覚障害や、視野が狭くなるなどの症状が複数ある場合に患者とするとした。だが、最高裁が2013年の判決で、複数の症状がなくても認定できると判断した。 最高裁判決後、行政訴訟で水俣病の患者認定について判決が出たのは初めて。原告は最高裁判決前に申請を退けられており、今回の訴訟で新潟市が患者認定をしなかった判断の取り消しを求めていた。 西森裁判長はこの日の判決で、… この記事は有料会員記事
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