知的障害がある当事者たちが自ら声を伝えるインターネット放送局が、大阪にある。設立準備のさなかだった昨年7月、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された。「いきてたらあかんのか」。1年がたつのを前に、事件と向き合って番組を作った。 横浜から高速道路を使って1時間あまり。相模湖近くの山あいにあるやまゆり園を、6月末、知的障害がある永井広美さん(44)が花束を持って訪ねた。 傍らには、小型のビデオカメラを構えたスタッフ。大阪府東大阪市の社会福祉法人「創思苑(そうしえん)」が立ち上げたネット放送局「パンジーメディア」の撮影だ。東大阪から3日間の日程で、園入所者の保護者や、地元の社会福祉法人に取材し、最後に事件の現場を訪ねた。 入所者たちは施設建て替えのため転居し、電気が消された園は静まりかえっていた。「山奥の施設で暮らすより、にぎやかな地域に住むほうがしあわせだと思
「地域住民参加」促す 塩崎恭久厚生労働相は20日、ゴミ出しや買い物など高齢者らの日常生活に関し、地域住民による支援を制度化する方針を明らかにした。支援体制をつくった社会福祉法人などに対し介護報酬の優遇措置を講じるとともに関連法改正を検討する。併せて、障害者らも含めて地域で支え合う必要性を指摘し、介護施設での障害者受け入れを認める意向も表明した。三重県四日市市内の介護施設などを視察後、記者団に語った。 政府は、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられる「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、医療と介護の連携を進めている。しかし、人口減少や独居高齢者の増加などを背景に、ゴミ出しや買い物などの日常生活に不自由する高齢者が増える一方で、介護保険では支援が行き届かないという問題があった。
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