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名古屋市は9日、木造復元を進める名古屋城の新天守閣にエレベーターを設置しない方針を正式に表明した。河村たかし市長の主張する「史実に忠実な復元」に市民からは賛同する声がある一方、障害者団体は反発を強めている。バリアフリー対策について市は「最善の努力をする」としたが、具体像は不透明なままで、今後の議論はなお曲折が見込まれる。■名古屋市「エレベーターなし」基本方針に同日開いた名古屋城の天守閣整備を議
車椅子の障がい者や高齢者でも乗り降りしやすい低床バス(ノンステップやワンステップ)の普及が大分県内は全国と比べて遅れ、導入率の全国順位は40位台で低迷を続けている。世界的な「大分国際車いすマラソン大会」が毎年開催される土地柄だが、生活密着の公共交通ではバリアフリーの先進地と言い難い状況だ。県はバス会社への補助制度をアピールするが、「抜本的改革は簡単ではない」とも。今秋は全国障害者芸術・文化祭がある。関係者からは「今変わらなければ、いつ変わる」との声も上がる。【池内敬芳】 国土交通省は、ドア付近に段差がないノンステップや1段のワンステップをバリアフリーの基準に適合した低床バスとして普及を計画。特にノンステップの導入率を2020年度までに70%にするとの目標を掲げ、都道府県別の導入状況を毎年調べて公表している。17年3月末調査によると、全国平均はノンステップが53.3%、ワンステップも含む適合
高松市の商業施設で起きたエスカレーターでの車いす事故は、車いす利用者や福祉関係者の間でも大きな衝撃となった。エレベーターなどの代替設備が不十分なこともあり、現実的にはエスカレーターを利用してしまうことがあるからだという。専門家からは、利用者のマナー向上だけでなく、車いすの介助訓練を受けた職員の配置といった防止策を提言する声もあがっている。(益田暢子) エレベーターに乗らず 事故が起きたのは、高松市の家具インテリア店「ニトリゆめタウン高松店」。今月10日午前、市内の男性(81)が妻(79)が乗った車いすを支えながら上りエスカレーター(高さ約5メートル、幅約1メートル)で2階から3階に向かっていたところ、降り口付近でバランスを崩して転倒。後方に立っていた女性が巻き込まれ転落し、全身を強く打ち、まもなく死亡した。妻は肋(ろっ)骨(こつ)を折るなどの重傷、男性も左腕に軽傷を負った。 施設内のエスカ
車いすを利用して新幹線に乗る今村さん。通路にはみ出してしまい、他の車いす利用者と一緒に乗ることが難しい=今村さん提供 2020年東京五輪・パラリンピック開催に向けて、車いすを使用する障害者らが新幹線のバリアフリー対応の改善を求めている。車いす用の座席やスペースが少なく、同じ障害を持つ仲間たちと一緒に乗れないためだ。障害者団体は「障害の有無に関係なく気軽に利用できる体制を整えてほしい」と訴えている。【蒔田備憲】 新幹線車両はバリアフリー法に基づき、車いすスペースを1編成に1カ所以上確保するよう義務づけられている。JR各社によると、新幹線の全車両で基準は満たしている。一部は異なるものの、多くは「車いす対応座席」と「多目的室」の2種類を備え、1編成で車いすの乗客2人までの利用を想定していることが多い。 事故で下半身が不自由になり、電動車いすを利用する障害者支援団体代表、今村登さん(52)=東京都
日本弁護士連合会(日弁連)は11月16日、電動車いすで航空機に搭乗することを拒否したことは人権侵害にあたるとして、マレーシアの航空会社でエアアジア社の関連会社である「エアアジアX」に11月10日付で警告書を発したことを発表した。 日弁連によると、身体に障がいがあり、電動車いすを利用している日本人男性が2014年3月、関西国際空港発クアラルンプール国際空港行の航空機に搭乗しようとしたところ、同社の係員から重量制限を理由に車いすの預かりを拒否され、航空機に搭乗できなかった。 航空券を予約する段階で電動車いすの情報を伝えていたが、その段階では何も注意はなかった。また、男性はこれまでも他の格安航空会社(LCC)をよく利用していたが、車いすの持ち込みを拒否されたことはなかった。その後、男性は日弁連に対して人権救済の申し立てをおこなった。今回の警告書はその申し立てに基づくものだ。 日弁連は、エアアジア
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