薬害の被害者が自らの体験や教訓を語る様子を厚生労働省が動画撮影し、中学生向けの映像教材「薬害を学ぼう」を作った。二度と薬害を起こさないでほしいとの被害者の願いが込められている。厚労省はホームページ(HP)で公開する一方、DVDにして2016年度から全国の中学校に配布する予定。 厚労省は、薬害の歴史や教訓をまとめた同じタイトルの冊子を作製し、主に社会科(公民)の授業で使ってもらおうと11年度から全国の中学校に配布している。映像教材は冊子の内容を動画化したもので約28分。冊子の補助教材と位置づける。 取り上げた薬害は、整腸剤キノホルムが原因で両足のまひや視覚障害などの被害が1万人以上に出たスモン▽服用した女性から手足が短い障害のある子が生まれたサリドマイド▽ウイルスが入った血液製剤が使用されて被害が広がったエイズとC型肝炎−−など。