政府の有識者調査会は21日、保険診療に支払われる国民医療費が、現状のままでは2023年度に51・2兆円になるとの推計値を公表した。 高齢化や医療の高度化で現行(14年度、40・8兆円)より10兆円超伸びる見通し。 同調査会は、レセプト(診療報酬明細書)などのデータを使い、患者数やベッド数の将来の変化を踏まえて23年度の医療費を推計した。現状のまま推移すると、入院医療費は20・9兆円、外来や調剤、歯科の医療費は30・3兆円で、それぞれ現行より4・9兆円、5・6兆円上がる。 一方、対策を進めることで、最大計1・7兆円の節減が可能とした。高齢化に対応した効率的なベッドの使い方などにより、医療費は0・8兆~1・1兆円減る。後発医薬品の普及や糖尿病の重症化予防などで、0・6兆円削減できる。
政府は10日、介護ロボットを導入することで介護職員の負担軽減やサービスの質向上を実現する介護施設に対し、介護報酬を加算する方針を明らかにした。ロボット市場拡大や職員不足対策につなげる狙い。介護現場にロボットを導入して得られる改善効果などをデータ化する実証実験を8月から開始。結果を基に具体的な加算割合などを算出し、平成30年度の介護報酬改定に盛り込む考えだ。 実証実験は厚生労働省と経済産業省が連携し、29年度までの実施を計画。同年度は実験規模を拡大してデータを採取し、介護報酬改定に向けた議論で活用する。 実験では、全国の一部介護施設に介護ロボットを導入し、介護職員の仕事の効率化やサービスの質の向上にどの程度寄与するかをデータ化し、分析する。 職員が重いものを抱え上げる作業を補助するロボットや、患者や要介護者の歩行や排泄(はいせつ)、入浴、見守り、認知症予防などを支援するロボットを活用する予定
富士経済が昨日に発表した「Welfare関連市場の現状と将来展望 2016」の抜粋によると、2021年における介護福祉関連機器/用具・用品/サービスの国内市場規模は、2014年と比べて38.0%増の1兆879億円に達する模様だ。 介護福祉関連機器、用具・用品、サービス市場の2015年の市場規模は8,268億円となる見込みで、2015年の介護保険法改正における市場への影響は現時点では軽微にとどまっているものの、福祉用具の購入や貸与で高額な品目への影響が懸念されるという。 カテゴリー別に見ると、機器・器具・システム市場で最も構成比が高い品目は介護用電動ベッドであり、4割を超えているとのこと。徘徊・転倒防止機器や服薬支援ロボットは認知症対策で需要が増加しているという。介護福祉ロボットは市場成長期に移行していると同社は見る。 消耗品・用具・用品市場では、大人用紙おむつの構成比が6割を超えており、ま
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