日本の先住民族アイヌの民族衣装を「コスプレ」と表現した現職国会議員が、いまだ党の要職を務めている。人権侵害は論外だが、そもそもアイヌ民族の歴史を社会は本当に理解できているだろうか。どれだけ知ろうとしただろうか。明治期に強制移住させられた「樺太アイヌ」や、ダム建設で集落を分断された「北海道アイヌ」の地を巡りながら、歴史の負の遺産をどう乗り越えられるか考えた。(木原育子)
Published 2022/12/08 17:41 (JST) Updated 2022/12/08 17:53 (JST) アイヌ民族や学者らでつくる市民団体「アイヌ政策検討市民会議」(札幌市)は8日、北海道庁で記者会見し、ブログにアイヌ民族をやゆする投稿をした杉田水脈総務政務官の罷免を求める意見書を岸田文雄首相や松本剛明総務相らに送付したと明らかにした。 意見書では「マイノリティーを攻撃する杉田氏のヘイトスピーチ、それを容認、拡散し続ける政府の振る舞いを看過できない」と強調。「杉田氏の留任は岸田内閣がマイノリティーを差別する政権だと内外に示すことになる」と訴えた。その上で、杉田氏が当事者に直接謝罪する場を設けるよう求めた。
このたび専門外にも関わらず、『解放社会学研究』35, (2022) pp. 7-32に標記の論文を(査読を経て)掲載していただきました。こちらの論旨が伝わる程度にはなんとか論文の字数制限内に入れることができましたが、書き残したこともかなりあるので、いくつか補足説明をします。 まず、最初に問題にしたいのは、2014年に公刊された的場光昭による『アイヌ民族って本当にいるの?金子札幌市議「アイヌ、いない」発言の真実』(展転社、2014)に「五 これだけの科学的証拠、“アイヌが先住民族”のウソ」という章が設けられていることです。そもそも先住民族というのは人権問題における用語であり、政治的なイッシューです。歴史によって規定されるため「科学」が入り込む余地は本来ありません。近現代における蝦夷地・北海道でのアイヌ史を概観するだけで先住民族に該当することは明白です。つまり、問題設定から詭弁を用いているとい
校内にある郷土資料室で、アイヌ民族伝統の住居「チセ」などを観賞する旭川市立北門中の郷土史研究部員ら=松本賢尚教諭提供 北海道白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)が12日で開業1年を迎える。「大勢で歌う」を意味するウポポイ。差別せず権利を認め合い、みなが肩を組んで歌うような世界の実現に何が必要か。この節目に、アイヌの人々を取り巻く課題を探る。 「またやったのか」。札幌アイヌ協会会長の阿部一司さん(74)は携帯電話を耳に当てながら愕然(がくぜん)とした。「日本テレビがアイヌについて差別的な内容を放映した」。知人からの連絡を受け、あの日の出来事が脳裏をよぎった。「あれから27年もたったのに」 日テレは3月12日、情報番組「スッキリ」でアイヌ民族の女性をテーマにしたドキュメンタリー作品を紹介。お笑い芸人の脳みそ夫さんが「この作品とかけまして動物を見つけたととく。その心は、あ、犬」と謎かけを披露した
(2018年11月に自分のFacebookに投稿した内容を、ほぼそのままこちらにも転載してみる。時制が古いとしたら、その名残である) ゴールデンカムイを手に取る よく、近所のそば屋で食事をすることがあるのだけど、そこに漫画が沢山置いてあるので、行くたびに手にとって読んだりしている。ここ半年ぐらいは、小学生ぐらいのときによく読んでいた「るろうに剣心」(和月伸宏)を読み返していたのだけど、それを一通り読み終わってしまって、「さて何を読もうかな」と思っていたところで、「ゴールデンカムイ」(野田サトル)が目についたので、試しに読んでみることにした。 この物語は明治期の北海道が舞台の漫画で、日露戦争帰りの無敵の元軍人・杉元と、アイヌの少女アシリパたちが、ある囚人がどこかに隠した金塊を探す旅に出る、という話。それで、そのような物語なだけに、アイヌの文化とか北海道の地理とか、個々の地域の歴史的要素(たと
11月刊行予定の『縄文の思想』(講談社現代新書)。 目次は以下のようになっております。 (目次くらいはブログに出してもいいんじゃないですか、といっていただけましたので)。 網野善彦の海民論と折口信夫のまれびと論を、考古学と神話によって接合しながら縄文に遡及しようとする画期的な試み。列島文化論にこれまでにない視野をもたらす、具体性と新規性に富んだ濃密な縄文論。本書紹介の拙文は、講談社のPR誌でも取り上げていただく予定です。 はじめに 生き残る縄文/なぜ共通する神話・伝説があるのか/周縁・まれびと・修験者/アクチュアルな生の思想/なぜいま縄文なのか <序 章 縄文はなぜ・どのように生き残ったか> 縄文はなぜ・どのように生き残ったか/文化とヒトの弥生化/縄文の継承と変革/閉ざしつつ開く/本書の構成─第1章/本書の構成─第2章/本書の構成─第3章/本書の構成─第4章 <第1章 海民と縄文──弥生化
札幌国際芸術祭のイベントで、木彫り熊の展示をやっていたので見に行きました。 札幌国際芸術祭は3年に1度開かれ、札幌市内各所で様々なアート展示やイベントが開かれています。 アートも芸術も興味はありませんが、木彫り熊が集結するとなれば話は別! さっそく会場の札幌市資料館へ。 こちらが会場の札幌市資料館。もともと裁判所だったそうで。厳めしい造りですね。 2階の会場へ。いるいるいる。 『北海道の木彫り熊~山里稔コレクションを中心に』と題した今回の展示。 山里稔さんというのは造形作家なんですが、木彫り熊界では「木彫り熊コレクター」として有名です。以前から山里さんのブログを読んでいたので、ちょっと感動。 木彫り熊についてさらっと書いておくと、もともと北海道の農民達が冬の副収入のために作り始めました。(冬は農業ができないから)。 アイヌが始めたと思ってる人もいますが、北海道のアイヌは神(熊)の姿を具現化
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