沖縄県知事選で玉城デニー氏が再選した本当の意味~県民は何を判断したのか? 県内の多くの団体から支持を集めたのに佐喜真淳氏はなぜ勝てなかったのか…… 山本章子 琉球大学准教授 2022年9月11日に投開票された沖縄県知事選挙では、米海兵隊普天間飛行場の辺野古移設に反対する「オール沖縄」を率いる現職の玉城デニー氏が、自民・公明両党の推す佐喜真淳氏と、元郵政民営化担当大臣で無所属の下地幹郎氏をおさえて再選した。玉城氏は33万9767票を獲得、次点の佐喜真氏に約6万5000票もの差をつけての大勝だ。 「低投票率=組織票で決着」ではなかった 今回の沖縄知事選の投票率は57.92%、前回の2018年の知事選よりも5.32ポイント低い史上二番目の低さとなった。全国的に見れば低い数字ではないが、沖縄は国政・地方選挙よりも知事選の投票率が高くなる地域であり、1976年の知事選では最高の82.07%を記録して