「LGBT理解増進法」が、6月16日の参院本会議で可決・成立し、同月23日に施行された。国会の最終盤で、自民・公明の両党が日本維新の会と国民民主党の法案内容を取り込み、4党で合意された与党修正案が通ったものである。次に示す2本の条文が肝になる。 (基本理念) 第三条 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策は、全ての国民が、(略)等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、性的指向及びジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならないものであるとの認識の下に、(略)行われなければならない。 (措置の実施等に当たっての留意) 第十二条 (略)性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする。(略) LGBTとは、
発売中止から復活「トランスジェンダー本」 監訳者岩波明氏も驚く米国の「ジェンダー肯定ケア」 リベラルによるリベラル批判 第4回 アメリカのジャーナリスト、アビゲイル・シュライアー氏の “Irreversible Damage : The Transgender Craze Seducing our Daughters”の翻訳書が今月3日、『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』のタイトルで、産経新聞出版から刊行された。昭和大学医学部の岩波明教授(精神医学、1959年生まれ)が監訳を担当している。 もともとはこの1月に、『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』の邦題で、KADOKAWAが出版する予定だったが、予約注文の受付開始直後の昨年12月、発売中止に追い込まれていた。「トランス差別だ」と憤った活動家らの攻撃に屈した格
被害補償の実態は「ブラックボックス」 「これが、SMILE-UP.と交わした補償合意書です」 端整な顔立ちの男性は鞄から封書を取り出すと、テーブルに書面を置いた。 「SMILE-UP.との補償合意はあくまで、被害者側が“守秘義務”を守ることを前提に交わされます。なぜ、被害者である私たちが義務を負わせられるのか? 口外すれば法的責任を取らされるのか? 提示された補償金額も、妥当かどうか、個人では判断することも困難です。被害者を不安に陥れるこうしたやり方は、精神的ダメージを受けている被害者にさらなる追い討ちをかけるものではないでしょうか……」 ◇◇ 昨年、英・BBC報道を契機に大騒動へと発展した故・ジャニー喜多川氏による性加害事件。 “史上最悪の性加害事件”ともいえる問題であるにもかかわらず、今年に入ってまるで一段落したかのような空気さえ漂わせている。TVをつければ旧ジャニーズ事務所所属タレン
松竹 本日はお会いできて大変光栄なのですが、実は知人のなかには、佐藤さんと対談することに反対する人もいまして……。 佐藤 私は学生時代から日本共産党にかなり批判的でした。「佐藤はけしからん反共主義者だ!」と現在の共産党も認識しているはずです。 ただ、思想信条は違っても、心の底から信じるものに従って筋を通されてきた松竹さんの生き方自体に私は魅了されて、ずっとお会いしたかったので、本日は念願叶って大変うれしく思っています。 佐藤氏 ©文藝春秋 共産党は「佐藤はどういう反共主義者なのか?」は掴みかねているでしょう。私の「反共」が分かりにくいのは、3つの要素からなるからです。(1)講座派に対する労農派的な意味での「反共」、(2)ブント系の新左翼的な意味での「反共」――(1)と(2)の混合はよくあるケースですが――、そこに、インテリジェンスに関わった経験から(3)公安警察的な意味での「反共」も加わっ
12月24日放送「M-1グランプリ」の審査員長をつとめるなど、日本の芸能界のトップに君臨するダウンタウンの松本人志(60)。その松本が六本木の超高級ホテルのスイートルームにて飲み会を開催。後輩芸人に女性を集めさせ、「ゲーム」と称し、いきなりキスをしたり、「俺の子ども産めや!」などと性行為を迫っていたりした事実が「週刊文春」の取材で分かった。 ダウンタウン ©文藝春秋 複数の女性を含む参加者が取材に応じ、事実関係を認めた。「週刊文春」の取材班が確認したいずれの飲み会でも、事前に松本の参加を知らせないこと、後輩芸人が女性たちの携帯電話を事前に没収するなど、その手口は酷似している。女性たちは「芸能界に絶望した」「PTSDに悩まされている」などと苦しい胸の内を吐露している。 社会的強者による性加害が社会問題化する中で… 今年9月に還暦を迎えた松本だが、依然、タレントとして最盛期を維持し続けている。
死闘の余韻は消えていた。 勝負の現場としての役割を終えた対局室に入り、敗れた者の肩越しにカメラを構える。 覗き込むレンズの向こう側で藤井聡太は微笑を浮かべていた。 難解な局面を軽快に語り、天井を見上げて黙考する。そして再び14歳の頃から変わらない視線を盤上に向ける。勝利を誇る表情ではない。小さな子供が大好きな玩具で遊んでいる時の顔だった。さらに上まで登れなくなった地点に到達しても、藤井が纏っていたのは周囲の喧騒から離れた柔かさだった。 2023年10月11日夜、京都市での第71期王座戦五番勝負第4局で王座の永瀬拓矢に勝利した藤井は3勝1敗で王座を奪取した。 名人、竜王、王位、叡王、棋王、王将、棋聖を持つ21歳は最後のタイトルを得て将棋界初の八冠独占を果たしたのである。
文藝春秋 電子版は、1月31日(火)19時〜、批評家・作家の東浩紀さん、批評家の先崎彰容さんによるオンライン番組「新春スペシャル対談 2023年の論点」を配信しました。
“飛び降り”は今回が初めてではなかった。2018年6月、1人の予科生が苛烈なパワハラを苦に寮のバルコニーから身を投げた。家族は再発防止を求めたが“警鐘”は黙殺され……。 「夢を持ち、憧れだったところが、今は冷たく虚しい場所になりました」 そんな言葉で綴られた1通のメッセージは、次のように結ばれていた。 「劇団は、生徒全員へのフォローを何もしてくれません。まるで馬車馬のように私たちを働かせてきました。あの事件後、私たちは公演のお稽古に向き合う気持ちになれずにいます」 小誌に悲痛な心境を吐露したのは、宝塚歌劇団所属の現役メンバーの1人だ。 宙(そら)組に所属する娘役・有愛(ありあ)きい(享年25)が自死を遂げたのは、9月30日のことだ。小誌は前号で「タカラジェンヌ(25)自殺の真相 宝塚歌劇団は壮絶イジメを8カ月放置した」と題し、彼女が死の2日前、トップスター・芹香斗亜や組長・松風輝(あきら)
◆◆◆ メッセージに記されていた28日に何があったのか 社会部記者が明かす。 「9月30日午前7時過ぎ、マンションの住民が敷地内の駐車場で女性がうつ伏せに倒れているのを発見し、110番通報。女性は花壇の植え込みに倒れていた。駆けつけた捜査員がマンションを調べたところ、通路に彼女の所持品と思われる手提げ鞄を発見し、身元が判明した」 亡くなった有愛きい(劇団公式HPより) 有愛が所属する宙組の公演「PAGAD(パガド)」が初日を迎えたのは、死の前日である9月29日。その日、有愛は普段と変わらず舞台に立ち、帰宅したという。だが、前述の通りこの日、有愛は母親あてに〈精神的に崩壊している……〉といった趣旨のメッセージを送っていた。 一体何があったのか。 今回新たにわかったのは9月28日の出来事だ。この日は翌日から開幕する宙組公演「PAGAD」の通し稽古が行われた。
亡くなった有愛きい(宝塚歌劇団公式HPより) ◆◆◆ 前日は普段と変わらず舞台に立っていた 地元紙社会部記者が明かす。 「9月30日午前7時過ぎ、マンションの住民が敷地内の駐車場に女性がうつ伏せで倒れているのを発見し、110番通報。女性は花壇の植え込みに倒れていた。着衣に乱れや事件性をうかがわせる傷がなかったため、自殺と見られています。駆けつけた捜査員が1マンションを調べたところ、通路に彼女の所持品と思われる手提げ鞄を発見し、身元が判明した」 亡くなったのは宝塚歌劇団の宙組に所属するタカラジェンヌ、有愛きい。 彼女は1998年、京都市で140年以上続く由緒ある漬物屋に長女として生まれた。2015年、宝塚音楽学校に入学。演劇評論家が言葉を続ける。 「有愛は17年3月、103期生として歌劇団に入団。彼女の双子の妹は1期上の102期生として入団した、雪組の男役・一禾あおです。姉妹仲は良く、普段か
ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏の性加害について、現在の代表取締役社長の藤島ジュリー景子氏が「知らなかった」と釈明している問題。「週刊文春」がジャニー氏の性加害を報道し、ジャニー氏とジャニーズ事務所は名誉毀損で提訴したが、2003年に東京高裁で性加害が認定されていた。当時、取締役だったジュリー氏は、この裁判の結果を「知らなかった」と説明しているが、現経営陣がジャニー氏の性加害について把握していた疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。現在のジャニーズ事務所代表取締役で副社長を務めているジュリー氏の最側近が、裁判に出廷し、証人として証言していた。ジュリー氏は、前社長のジャニー氏と副社長だったメリー喜多川氏の二人以外、会社運営に関する重要な情報は知らなかったとしているが、現経営陣も性加害を把握していた疑いが強まった。 〈知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、
ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏の性加害問題について取り上げた、英公共放送BBCのドキュメンタリー『Predator:The Secret Scandal of J-Pop(J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル)』が放送されてから、まもなく3カ月が経つ。 NHKをはじめとするマスメディアも次々と報道を開始した(一部ほとんど触れていない局もあるが)。各テレビ局のトップも問題に関する見解を口にしはじめている。ジャニーズ事務所は再発防止策を発表した。 だが、ジャニー喜多川氏の性加害問題そのものについては、踏み込んだ追及は行われていない。藤島ジュリー景子社長が5月14日に事務所サイトで発表された動画と書面で謝罪を行っているものの、事実認定に関しては明言を避けている。第三者委員会も設置されていない。 非常にセンシティブな問題であり、被害者のプライバシーに配慮しなければいけないこと、問
安倍、岸田と「総理」へのテロが相次ぐが、かつて日本中を震撼させた事件があった。「赤報隊」と名乗る犯行グループは朝日新聞阪神支局で記者を射殺、リクルート社や、中曽根、竹下両元総理も標的にした。時効から20年──。犯行直後に「逃走資金」を渡し、その後、リクルート社から1億円を受け取ったと証言する人物がいる。 「赤報隊」を名乗るテロ集団が朝日新聞阪神支局の記者を散弾銃で殺害後、江副浩正元リクルート会長宅を銃撃し、中曽根康弘、竹下登両元首相らを標的に脅迫し続けた「警察庁広域重要指定一一六号事件」(以下、一一六号事件)。のべ62万人の捜査員が動員された一連のテロはすでに時効を迎えたが、本誌取材班は新事実を掴んだ。 言論機関、政財界を激震させた戦後最大のミステリーの真相に迫る――。 ◇ 取材班の手元には、一一六号事件で警察庁、兵庫県警が時効前の1998年にひそかに作成した約20冊の分厚い捜査報告書の束
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