「低コスト」国評価も、設備更新難しく 広島市の高台にある住宅地とふもとを結ぶ全国唯一の公共交通機関「スカイレール」が30日を最後に26年の歴史に幕を下ろす。モノレールとロープウエーを組み合わせた画期的な交通システムとして開業当時は国の運輸白書でも評価されたが、その役目を終える。終了を決定付けたのは、運行収支の悪化だけではないスカイレール特有の事情だった。 ゆっくりと走行するゴンドラから外を眺めると、一戸建てが建ち並ぶ住宅街がジオラマのように広がる。緑あふれる公園も見え、抜群の眺望が広がる。
テレビで話す言葉や表情、その伸びやかな感性にハッとさせられる。でも、その理由がわかりそうで、わからない。タレントの井手上漠さん(21)。“可愛すぎるジュノンボーイ”の呼称とともに世にさっそうと登場したこの人は、女の子? 男の子? 「性別は、ありません」。目の前で、春風のように笑う。ジェンダーレスモデルとして活躍する漠さんの魅力はどこにあるのだろう。 「歌手の美輪明宏さんって、いらっしゃるでしょ。あの方が『あなたは何者なの』って聞かれて、どう答えたかご存じですか?」。会ってすぐ、まず漠さんは切り出した。
ペルー南部ナスカで発見された地上絵の一つ。図柄がわかるように加工されている(国営アンデス通信提供・共同) 南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」で知られる南部ナスカで新たな地上絵29点が見つかった。現地メディアが26日までに報じた。猫や人をモチーフにしたもので、紀元前300年から紀元100年ごろに描かれたとみられる。 考古学者のベンデス氏と国立サンルイスゴンサガ大の学生のチームがドローンと特殊なソフト…
2024年11月の米大統領選は、再選を目指すバイデン大統領(民主党)と返り咲きを目指すトランプ前大統領(共和党)の「再戦」になるとの見方が早くも強まっている。ただし、投票日は10カ月以上先だ。米国の政治状況と選挙で問われるものについて、歴史学者であるアメリカン大のアラン・リクトマン教授(76)に聞いた。【聞き手・ワシントン西田進一郎】 バイデン氏、年齢より重要なのは ――史上最高齢の大統領と刑事事件で起訴された前大統領の争いとなる可能性が高いという現状をどう考えますか。 ◆候補者の年齢について語られすぎている。1984年に70歳代前半だったレーガン氏(共和党)が再選を目指した時、みな「年を取りすぎている」と言った。当時70歳代は高齢とみなされていた。しかし、レーガン氏は米国史上最大規模の地滑り的勝利を収め、2期目をやり遂げた。重要なのは候補者であり、その価値観や立場、さらに国の未来にどのよ
フジテレビ系で金曜午後9時放送の「うちの弁護士は手がかかる」の一場面。(奥左から)平手友梨奈さん、渡辺圭祐さん、ムロツヨシさん=フジテレビ提供 テレビの連続ドラマのファンにとって、今月は忙しい時期だ。民放の地上波テレビ局は3カ月に1度、連続ドラマを開始するのが通例で、今月は「10月クール」のスタートにあたる。だが最近、「本数が多すぎて、見るのが追いつかない」という悩みも聞かれる。実際、この数年で各局が制作する連ドラは急増している。それは一体なぜなのか。背景を探った。 この10月クールの在京キー局の連ドラを数えてみると、日本テレビ・6本▽テレビ朝日・7本▽TBS・6本▽テレビ東京・8本▽フジテレビ・7本。トータル30本超になる(全国ネットではない作品を含む)。2018年10月と比べると、多くの局が1~3ずつ枠を増やしている形だ。
ロシアのウクライナ侵攻に反対する在日ロシア人による反戦デモで「ロシア人も戦争反対」と声をあげる人たち=東京都渋谷区で2023年2月25日、和田大典撮影 ロシアのウクライナ侵攻開始以来、日本の社会運動や知識人らの一部に、ロシア擁護論やウクライナ批判があります。なぜこうなるのか? 今の情勢で反戦運動は何を主張すべきなのか? 学生時代からさまざまな運動に関わり、開戦後はウクライナの左翼団体への支援活動をするノンフィクション作家、加藤直樹さんに聞きました。【聞き手・鈴木英生】 ウクライナ批判を始めた左翼の友人たち ――加藤さんは、侵略に抗しつつ労働問題などに取り組むウクライナの左翼団体への募金活動などをしました。 ◆ウクライナの左翼団体「社会運動」を支援しようと思った元々の理由は、驚きと怒りです。開戦後すぐ、SNS(ネット交流サービス)で日本の左翼や平和運動系の友人たちが何人も、ウクライナがいかに
旧統一教会への調査に関わる宗教法人審議会。手前に審議会の委員、奥に文部科学省幹部らが並ぶ=東京都千代田区の文化庁で2023年9月6日、前田梨里子撮影 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令請求を巡り、文部科学相の諮問機関「宗教法人審議会」の委員の一人が毎日新聞の取材に応じた。現政権が臨時国会や衆参補選を控えた時期に請求し、教団への毅然(きぜん)とした姿勢を示す狙いがあるとされることについて「解散命令は宗教法人に対する『死刑宣告』であり、請求は慎重な手続きを踏むべきだ」と指摘。請求自体は妥当との見解を示しつつ、「政治日程に左右されては困る」と政治的意図が絡むことに懸念を示した。 宗教法人審議会の委員が今回の解散請求を巡り、メディアに見解を明らかにするのは初めて。政府は12日に開く審議会の意見を聞いて、13日にも東京地裁に解散命令を請求する方針だ。 文科省の外局・文化庁は昨年11月、岸
ある消防団員の男性が、報酬をもらっていないと副分団長に訴えるとキレられた。「おめえは俺に文句あんのか」。市の条例では団員に報酬を支給すると書かれているのに……。男性は納得できないまま退団し、市長宛てに嘆願書を出した。「私はパワーハラスメントを受けました」【御園生枝里】 消防団員はふだん他の本業を持ちながら、火災や風水害があれば現場に駆け付ける非常勤の地方公務員だ。市町村の条例で報酬が定められている。 しかし、その報酬を団員に渡さず消防団でプールしたり、旅行や飲み会に流用したりするケースが各地で発覚している。総務省消防庁は2021年4月、団員に直接支給するよう全国に通知したが、その通知を骨抜きにするようなトラブルが後を絶たない。 「報酬未払いを問い合わせると、消防団から呼び出され、報酬を受け取らない旨の同意を強要されました」 情報提供窓口「つながる毎日新聞」にそんなメッセージを寄せたのは福島
ユーチューバーなどが「私人逮捕」と称し、他人の行為を犯罪と決めつけて拘束する様子を撮影した動画がインターネット上で拡散されている。法律上、現行犯の場合は民間人も逮捕できるが、専門家は「一線を越えれば自分が加害者になってしまう」と警鐘を鳴らす。 「美人転売ヤーを私人逮捕!」 そんなメッセージとともにX(ツイッター)やユーチューブに投稿された動画には、複数の男性が女性を取り囲み、「犯罪行為ですよ。現行犯逮捕できますよ」「警察呼んでます。暴れないで」などと体を押さえつける様子が約2分間、収められている。 別の動画では、タクシーに乗り込もうとする女性に対し、ジャニーズアイドルのコンサートチケットを転売したとして、男性が「犯罪者は降りろ」と服や腕をつかみ、車から無理やり引きずり出す様子が映されていた。
内閣改造と自民党役員人事を経て16、17日に実施された毎日新聞世論調査で内閣支持率が横ばいだったことを巡り、与党からは落胆の声が上がり、野党は勢いづいた。 「通常は『ご祝儀』を含めて改造で少しプラスになるものだが……。改造が評価されていない」。自民の閣僚経験者は毎日新聞の取材に対し、こう述べた。自民の別の閣僚経験者は女性閣僚数が増えたことへの評価が限定的だったことに着目し、「副大臣、政務官に女性が入りませんでしたよね。その辺もあったのかな」と振り返った。 自民中堅は茂木派会長の茂木敏充幹事長や麻生派会長の麻生太郎副総裁、安倍派幹部の松野博一官房長官ら「骨格」がそろって留任したことを…
ラグビーW杯フランス大会の開幕戦で電子看板に掲出された「辛口」の2文字=パリ郊外サンドニで2023年9月8日、ロイター 銀色の背景にゴシック体の黒文字で「辛口」とだけ大きく書かれたその看板。日本のビール党であれば、それがアサヒビールの主力商品「スーパードライ」の広告だとすぐに気づいたことだろう。8日に開幕したラグビー・ワールドカップ(W杯)フランス大会で、スタジアムのそこかしこに掲出されている日本企業のデジタルサイネージ(電子看板)広告に注目が集まっている。 開催国のフランス代表がニュージーランドを迎えた開幕戦。パリ郊外サンドニの会場、フランス競技場の観客席は7万8690人もの人々であふれかえった。そんな中、ネット交流サービス(SNS)上のラグビーファンからは「アサヒ攻めすぎでしょ」「インパクトある」「アピールすごい」などと広告に関しての投稿が相次いだ。
ウクライナの人気コメディー番組「Dizel Show」で、ロシア人男女をいじめるジョージアの入国管理職員(右)。卓上には「ZSU(ウクライナ軍)のために」と書かれた募金箱が置いてある=ユーチューブより 「ウクライナ人にはうんざりしています。戦争のこともどうでもよくなった」――。パソコンの画面越しに彼女は諦めきった様子で語った。ロシアによるウクライナ侵攻直後の2022年4月の時点では、戦争に反対し、プーチン大統領を痛烈に批判していたのに。1年半後の今、ロシア人留学生、ナターシャさん(仮名)は「クレージーになりたくない」ともいう。戦争が長引く中、なんとか正気の自分を保とうともがいていた。【大野友嘉子】 侵攻直後の涙 「ロシア人は嫌われている」 ナターシャさんは22年3月中旬にロシアから日本に留学した。ウクライナ侵攻が始まってわずか3週間後だった。 ロシアに残した家族に危険が及ぶことを心配し、匿
交通事故を巡る刑事裁判で無罪判決が確定した。なのに、取り消された運転免許は戻ってこない――。福岡市の会社員女性(45)が免許取り消し処分の無効確認を求め、法廷闘争を続けている。女性はシングルマザーとして運送の仕事で2人の子どもを育ててきたが、事故を境に人生や生活は大きく変わってしまった。事故から6年半たっても続く不条理。女性は「なぜ再び裁判までしないといけないのか」と憤る。取材を進めると、現行制度の「壁」が浮かび上がった。 車が行き交う福岡市早良区野芥(のけ)の国道263号。8月上旬、女性は現場で記者に事故状況を説明し、言った。「どうして、『(免許の取り消し処分は)間違っていた』と認めてくれないんでしょうか……」 2017年2月14日深夜、女性が運送の仕事で軽トラックを運転していた時に事故は起きた。当時18歳だった少年が運転する原付きバイクに衝突し、転倒した少年は脳挫傷などの重傷を負った。
X(ツイッター)で、ありとあらゆる職種の給料を公開するアカウント「給与明細買取屋さん」が注目を集めている。業界の「闇」も明かされる投稿からは、日本社会のリアルな格差が垣間見える。約580人の稼ぎを赤裸々に発信してきた男性は「年収が高い人には意外な共通点がある」と話す。【宮城裕也】 年収は200万円から1億円以上 <某総合コンサルファームで経営コンサルタントをしている20代残業なし女 新卒入社数年で年収1200万円> <ホステスと(対価を得て男性と会う)パパ活の副業をしている某有名雑誌編集者 大卒入社3年以内で本業年収320万円で副業年収390万円> 会社員、公務員、医師、風俗店従業員……。2年間で公開された給与明細は約580人にのぼる。 <月給56万3700円、年収は993万円。法律で定められた出勤は年間30日程度> 6月に公開された東京都新宿区議の渡辺康史氏(38)の給与明細も話題になっ
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