照明のスイッチに「思わず消したくなる」ようなデザインのシールを貼って省エネを促すアイデアを、宇都宮大助教の糸井川高穂(たかほ)さん(35)=人間工学=が考え、環境省のコンテストで入賞を果たした。「スイッチを押したいから押した」という自然な行動を、節電という結果に結び付けるアプローチが特徴だ。 (高橋淳) 人の笑顔をプリントした透明のシールをスイッチに貼り、オフだと笑顔がそのままの状態で保たれるが、オンにすると見開いた両目が現れてこちらをのぞく、というアイデア。 「人は他人の顔、特に目に注意が行きやすい。見開いて驚いている目ならなおさらで、それを隠そうとついついオフにしてしまう。認知心理学などの学術的理論に基づいたデザインを採用している」と糸井川さんは解説する。