アンゲラ・メルケル氏。上段左から、1991年、1994年、1997年、1999年、2000年撮影、下段左から2001年、2003年、2009年、2010年、2013年撮影。(c)DPA / AFP 【9月25日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相が今月26日の総選挙後に政界を引退する。メルケル政権は長期に及んだため、国民の中にはメルケル氏以外の首相を知らずに育った世代もいる。 東ドイツの物理学者だったメルケル氏が政界に飛び込み、世界で最もパワフルな女性となった道のりを振り返る。 ■漁師たち ベルリンの壁(Berlin Wall)の崩壊から約1年後、当時36歳だったメルケル氏はドイツ北部、バルト海(Baltic Sea)に浮かぶリューゲン(Ruegen)島の漁師小屋に足を踏み入れた。 カーディガンに白いTシャツ、デニムのロングスカートといういでたちのメルケル