奈良女子大学 理学部化学生物環境学科 生物科学コース がSOL(サイエンス・オープン・ラボ)の動画を配信しています。
ウミウシ、頭から胴体再生 自ら切断後―寄生動物排除が目的か・奈良女子大 2021年03月09日01時08分 ウミウシの一種「コノハミドリガイ」が頭部から胴体を自ら切り離した様子。頭部から胴体が再生することが分かった(奈良女子大大学院生三藤清香さん提供) 貝殻のない貝の仲間ウミウシで、頭部から胴体を自ら切断した後、胴体が再生する種が発見された。奈良女子大の大学院生三藤清香さんが鹿児島市の海岸で採集し、代々飼育している「コノハミドリガイ」と広島県尾道市の向島で採集した「クロミドリガイ」で再生を確認。遊佐陽一教授と共に論文を8日付の米科学誌カレント・バイオロジーに発表した。 〔写真特集〕突然変異グランプリ 動物が尾や足を自ら切断する「自切」は、トカゲのしっぽ切りが有名。ウミウシも体の一部を切断、再生する種がいるが、心臓がある胴体の再生が報告されたのは初めて。敵から逃げるため切断するのではなく、胴
糸をつたって天敵から逃げるためか?この行動を発見したのは、オーストラリア・ニューカッスル大学の生態学者で、本論文著者のジョン・グールド氏。 同氏は、ニューサウスウェールズ州のコーラガン島にて、カエルの現地調査を行なっていました。 そのとき、1匹のニヨリチャコウラナメクジ(学名:lehmannia nyctelia)が、地上1m付近で浮いているのを発見したといいます。 氏は、最初にその光景を見たとき、クモが1本の糸を垂らして地上に降りている最中だと思ったとのこと。 ナメクジは、フェンス上部から地上に向かってスライム状の糸を1本垂らし、ものの数分で半分の距離を滑り降りていました。 のっそりと動くナメクジにしてはかなりのスピードです。 ニヨリチャコウラナメクジ / Credit: ja.wikipedia グールド氏の撮影した映像を見たドイツ統合生物多様性研究センター(iDiv)の保護生物学者で
井垣達吏 生命科学研究科教授の研究グループは、大澤志津江 名古屋大学教授、赤井菜々美 同研究員らの研究グループと共同で体の成長に遅れが生じた際に、翅成虫原基と呼ばれる組織が、自らの細胞を殺しながらその分余分に細胞をうみだす「細胞の入れ替え(細胞ターンオーバー)」をさかんに行い、これにより、体の成長速度の遅さと足並みを揃えることを発見しました。 成長中の体が様々な撹乱に対処する過程で、そのプロセスに遅れが生じることがあります。しかし、組織を構成している細胞集団が、個体の成長遅延に対してどのように対処し、正常に発生しているのか、その仕組みはわかっていませんでした。本研究グループは、幼虫期の成長が遅いショウジョウバエMinute変異体(※進化的に保存された一連のリボソームタンパク質遺伝子の機能欠失変異をヘテロにもつ変異体の総称)をモデルとして用い、ショウジョウバエ幼虫の成長が遅れた際に、翅成虫原
深海に生息する巨大なイカ、ダイオウイカが島根県出雲市の漁港に漂着しているのが見つかり、映像が公開されました。 漂着したのは体長が4メートル10センチ、重さが170キロあるダイオウイカで、26日出雲市の猪目漁港で地元の漁業者が見つけました。 連絡を受けて調べた島根県の水族館によりますとダイオウイカには獲物を捕らえる「触腕」と呼ばれる部分がなく、残っていれば体長は6メートルほどあったと推定されるということです。 見つかったときはかなり衰弱していて放流が難しい状態だったため、冷凍標本にされ、水族館に保管されています。 ダイオウイカは主に太平洋に生息しているとされ、対馬海流にのって日本海側まで流されたとみられるということです。 ダイオウイカの生態に詳しい水族館「アクアス」の石川亮太さんは「標本をダイオウイカの生態を解明する貴重な手がかりにしたい」と話していました。
新種の巨大深海魚「ヨコヅナイワシ」を発見 ~駿河湾深部に潜むアクティブなトップ・プレデター~ http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20210125/ ◆セキトリイワシ科として最大種となる新種の発見 ◆非常に栄養段階が高く、駿河湾深部のトップ・プレデター ◆生態系への影響力があり、脆弱で環境変動の影響を受けやすいトップ・プレデターの深海域における多様性と役割の解明が急務 JAMSTECの藤原義弘上席研究員及び河戸勝 准研究副主任らは、神奈川県立海洋科学高等学校所属の実習船「湘南丸」を用いた深海調査を駿河湾で実施し、セキトリイワシ科の新種となるヨコヅナイワシNarcetes shonanmaruaeを発見しました。 本種はこれまでに報告されているセキトリイワシ科魚類の中で最大種であり、全長約140 cm、体重25 kgに達します。駿
駿河湾で発見された新種「ヨコヅナイワシ」。釣り上げた際にうろこの多くがはがれ落ちた=海洋研究開発機構提供 静岡県沖の駿河湾で、海洋研究開発機構などの研究チームが全長1メートルを超える新種の深海魚を発見した。駿河湾の深海で食物連鎖の頂点に君臨し、体長30センチ程度の「セキトリイワシ」の仲間の最大種とみられることから、「ヨコヅナイワシ」と命名した。報告をまとめた論文が25日、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。 「日本で一番深い湾」として知られる駿河湾の生態系は未解明な部分が多い。チームは2016年、底はえ縄漁で調査し、水深約2100~2600メートルの深海から計4匹の未知の大型魚を釣り上げた。全長は1・22~1・38メートル。うろこは鮮やかな青色で、「生きた化石」とも呼ばれる深海魚シーラカンスをほうふつとさせる姿だった。
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網谷祐一 (2020年12月20日刊行,勁草書房,東京, viii+238+xv pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-10288-4 → 目次|版元ページ) 【書評】※Copyright 2021 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 肩透かしから学ぶ「種問題」の現在「《種》とは何か?」「《種》はどのように定義できるのか?」—— 生物体系学において長きにわたって戦わされてきた「種論争」のなかで幾度も問われ続けてきたこれらの疑問は現在もなお解決できてはいない.地球上の生物多様性を語るとき,誰もが “共通通貨” として使うに値する《種》の概念があればさぞかし役に立つだろう.しかし,過去何世紀にも及ぶ種論争の泥沼から抜け出られる気配はいまだにない.ワタクシはこの種論争は解決されることに意義があるのではなく,いかにしてそれととも
淡水エビ(学名Macrobrachium dienbienphuense)の大移動。タイ、ウボンラーチャターニー県の急流ラムドゥアンの近くで撮影。(PHOTOGRAPH BY WATCHARAPONG HONGJAMRASSILP) タイには、毎年雨期になると、川を出て神秘的な夜の「行進」をするエビがいる。バンコクで生まれ育ったワッチャラポン・ホンチャムラッスィン氏は子どもの頃、テレビのそんな報道に心を奪われた。 ホンチャムラッスィン氏は生物学の学士号を取得した後、2017年にナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーになり、米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で魚類の攻撃行動とコミュニケーションを研究した。それでも、子ども時代に強烈な印象を植え付けられたエビのことは忘れていなかった。 「わずか5分間の放送でしたが、20年間ずっと頭の中にありました」 行進するエビは観光客
shinshinohara @ShinShinohara 世の中に全然役に立たない、趣味としか思えない研究が、とてつもなく人類に貢献する技術体系を育てることになった事例を紹介。 それは、ミミイカという光るイカの研究。これがやがて、アレルギーや心の病にも深く関係する、腸内細菌などの研究にも波及していった。 2020-11-24 21:47:50 shinshinohara @ShinShinohara ミミイカは手のひらに乗るような、まん丸でかわいいイカ。ダイバーに人気で知られるが、取り立てて役に立たないイカ。そのイカがなぜ光るのか、という、これまた趣味としか思えない研究を始めた人がいた。 研究の結果、イカが光っているのではなく、共生するバクテリアが光ることを突き止めた。 2020-11-24 21:50:02 shinshinohara @ShinShinohara ところがこのバクテリア
絶滅のおそれがあるニホンウナギの稚魚のシラスウナギの人工生育に、鹿児島県の沖永良部島にある企業の研究所が成功しました。 沖永良部島で二ホンウナギの完全養殖に向けた研究を進めている「新日本科学」は、ことし9月、人工授精した卵からふ化させ、5センチほどのシラスウナギへ生育させるのに初めて成功したということです。 新日本科学は、沖永良部島近海の温かくきれいな海水が成功の鍵になったとみていて、今後は、現段階で1%未満の、シラスウナギまで成長する生存率を高めて二ホンウナギの大量生産につなげたいとしています。 永田良一社長は「大量生産に向けて大きなステップアップとなった。事業化した際には地元の雇用拡大につなげていきたい」としています。
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