「この写真は掲載していいなんて言ってない」 自分の無知や過失で相手を傷つけてしまったときは、誠心誠意謝ることが大切です。ただ現実には「知りませんでした」「申し訳ありませんでした」だけでは済まないケースもあります。特にビジネスで実害が生じたときは、真心を尽くすよりも金を払って解決したほうがいいこともあります。 私が編集を担当した本に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』があります。著者の國友公司さんが約2カ月半、大阪の西成区のあいりん地区で実際に働きながら住人や労働者の実態をレポートした本なのですが、出版するにあたってこんなトラブルがありました。 本書には、「西成の案内人」としてサカモトという人物が登場します。実際に著者が西成を案内してもらった人で、全5章のうち丸々1章登場する重要な人物です。 サカモトさんは取材にとても協力的で、「自分のこと書いていいよ」「写真も載っけていいよ」と言ってください