バス運転手、トラックドライバーらによる悲惨な交通事故が後を絶たない。こういった事故を防ぐ砦となるのが、乗務の前後に行う点呼である。だが人手不足著しい業界において、点呼の実施は事業者の大きな負担となっている。 バス、タクシーなどの旅客輸送、トラックなどの貨物輸送を行う自動車運送事業者は、ドライバーが乗務する前後に点呼を行うことが義務付けられている。 特に乗務前点呼は大切である。 飲酒やドラッグなどの悪質な違反だけでなく、ドライバーの健康状態を確認し、安全に運転が行える状況であることをチェックすることで、重大事故を防ぐ効果があるからだ。また運行前に行う日常点検結果を確認することで、整備不良を起因とする事故を防ぐ効果もある。 しかし、運転中に飲酒をするような不埒(ふらち)なドライバーもいる。乗務後点呼は、そういった行為を防ぎ、また洗い出す効果を発揮する。 点呼は大原則として人が対面で行うこととさ