「アベが延期にして、俺が中止にしたら、俺がアベの尻拭いたことになるじゃないか!高齢者が何千人死んでもそんな屈辱受け容れられない!」が本音でしょ。
5月下旬に新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が「パンデミックの状況で五輪をやるのは普通はない」と発言して以降、しばらくになります。 このセンテンスが広く知られる一方、私のような専門家目線では、カギとなる発言として「どのような状況で感染リスクが上がるのか、しっかり分析して意見するのが専門家の務めだ」という文が極めて重要であると考えています。 いまこそ、落ち着いてこの感染症のリスクと向き合うことが何よりも重要だと信じています。本稿では、今回のことを契機にあぶり出された日本の新型コロナ対策の根幹となる問題について、その本質に触れつつ整理したいと思います。個人的には、以下に述べる問題点の改善は、今後、日本が“科学技術研究の成果”を政策活用に結び付けられる国となるのか否か、そのカギを握るものとさえ考えています。 「政治」と「科学」の対立が煽られた経緯 最初に私の想いを述べますが、私は政府
1月7日、2度目となる緊急事態宣言が発令されました。 現在の都内の医療機関の状況を踏まえて、2度目の緊急事態宣言に意味を持たせ、1ヶ月で終わらせるために私たちにできることは何でしょうか。 東京都の医療機関の状況東京都の新型コロナ新規感染者数(Yahoo!JAPAN 新型コロナウイルス感染症まとめ) 日本国内における第3波は、過去の流行とは比べ物にならないほどの感染者が報告されており、12月31日に1日当たり1300人を超えてからはタガが外れたかのように、この3日間は連続して2000人以上の感染者が報告されています。 これにより、東京都内の入院患者数も重症患者数も過去最大となっており、医療機関のキャパシティを超えている状況です。 東京都の新型コロナ入院患者数 (第27回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料) 東京都の新型コロナ重症患者数 (第27回東京都新型コロナウイルス感染症
東京を中心として全国に再び新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にあります。第1波を抑え込んだ日本ですが、この先をどう見たらいいでしょうか。 まずはWHO(世界保健機関)が公表している「COVID-19ダッシュボード」の日本についてのグラフ(図1)をご覧ください。 (外部配信先では図を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください) 6月下旬から新型コロナの新規感染者数が増加を始め7月に入って急増しているのがわかります。グラフの中ほどに目をやるとちょうど政府が4月初めにわが国初の緊急事態宣言を発動するかどうか迷っていた時期と、直近の感染者数のグラフの形が同じであることがわかります。 政府や自治体は情報操作をしている? 日本では4月7日に緊急事態宣言が発令されると翌日から公表される感染者数は500人を超える新しい水準へと移りました。これはまったくの邪推ではあるの
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