これらのストレス反応は、外界刺激に適応するためのバランサーとしての役割を果たしていますが、過大なストレスが長期間続いたり、もともとストレスにたいへん過敏な体質であったりすると、このバランスがくずれて生活上でもさまざまな支障を来すようになります。 適応障害の発症には遺伝因と環境因が関連していて、遺伝因も関連していることは確かですが、なんらかの環境因(強いストレス)がなければ発症しなかったはず、と考えるのです。 1. ストレスの自覚と対処 適応障害の治療においては、まずは自らがストレス状態にあることを自覚し、その原因と目される社会心理的ストレスの解消ないし軽減を図ることが第一となります。当院ではその援助を行います。 ストレス対処の基本 まず患者さん自身がストレス状態にあると認める 体調に注意を払う 自分に起こりやすいからだの反応を知っておく(下痢、便秘、胃炎など) 今できる範囲の合理的な解決を