安倍晋三首相も中谷元防衛相(当時)も口をそろえて「確認できない」と答えていた日本共産党が独自に入手した防衛省の内部文書。ところが防衛省は早い段階で、真実性が高い文書だと判断していたことがわかりました。一連の経過をみていくと、防衛省が“確認逃れ”に汲々(きゅうきゅう)とする姿がみえてきました。 自衛隊トップが法案成立の10カ月も前に戦争法(安保法制)の成立を米軍に約束する―。2015年9月2日に日本共産党の仁比聡平参院議員が明らかにした文書には、河野克俊統合幕僚長の国会軽視というべき発言が記されていました。仁比議員はこう追及しています。 仁比「総選挙の投票日のわずか2、3日後の訪米です。(戦争)法案の具体的検討も与党協議もしていないはずの時点に、来年夏までに(成立させる)と決まっていたのですか。それとも河野克俊統合幕僚長は勝手に米軍に示したのですか」 中谷防衛相「防衛省で作成したものか否かも