「町田房蔵のあいすくりん」 日本人とアイスクリームの出会い 日本で最初にアイスクリームを食べたのは、横浜開港1859年(安政6)の翌年の1860年(万延元)。日米修好通商条約批准のため渡米した徳川幕府一行というのが定説です。1860年に日米通商使節団が乗艦したポーハタン号の随伴艦として同時期にアメリカに向けて出港した咸臨丸(かんりんまる)に乗り浦賀港からサンフランシスコへ向かって出航。この船には福澤諭吉や玉蟲左太夫誼茂らも乗船していた。サンフランシスコに到着し、アメリカ政府の出迎え船(フィラデルフィア号)に乗り換え、一行はワシントンに向かう。その船中で「アイスクリーム」がふるまわれた。これが日本人とアイスクリームのはじめての出会い。 この時の様子を使節団の一員だった柳川当清(やながわとうせい)が航海日誌(柳川日記)に、こう綴っている。 「珍しきものあり。氷を色々に染め、物の形を作り、是を出