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ブックマーク / honz.jp (51)

  • 『首都直下 南海トラフ地震に備えよ』東日本大震災は「まだ終わっていない!」 - HONZ

    首都直下 南海トラフ地震に備えよ (SB新書 654) 作者: 鎌田浩毅 出版社: SBクリエイティブ 発売日: 2024/4/28 2024年の元日に能登半島地震が発生し、多くの犠牲者が出た。現在も復興作業が続けられている最中だが、その後も千葉県・房総半島沖で地震が頻発するなど、日列島周辺の地盤変動が止まらない。 巨大地震と津波が東北・関東地方を襲った東日大震災から13年が経ち、多くの人が「日は地震国」であることに改めて気づかされた。それ以後も熊地震や北海道胆振(いぶり)東部地震など震度7を観測する大地震が次々と発生し、人々の不安が強まっている。 地学を専門とする私の目からは、未曾有(みぞう)の災害をもたらした東日大震災は「まだ終わっていない」のである。というのは、日列島で1000年ぶりに起きた大変動は今も継続中だからだ。 東日大震災の直後から、地球科学者が「地殻変動」と呼

    『首都直下 南海トラフ地震に備えよ』東日本大震災は「まだ終わっていない!」 - HONZ
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    gui1 2024/05/26
  • 『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』今も1万人の遺骨が見つからない。日本政府に遺骨収集への考え方を問う - HONZ

    硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ 作者: 酒井 聡平 出版社: 講談社 発売日: 2023/7/27 太平洋戦争末期、小笠原諸島の硫黄島でアメリカ軍と栗林忠道陸軍中将率いる日軍の激戦があったことは、クリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』で若い人にまで広く知られている。 日軍兵士約2万3000人のうち戦死者は約2万2000人。だが1万人分の遺骨がいまもなお見つかっていないということを知っているだろうか。 著者の祖父は小笠原諸島父島の防衛に携わる部隊に居り、終戦後は衰弱した身体で帰還した、と著者は幼い頃より聞かされて育った。 北海道新聞の記者となってから、硫黄島で玉砕した戦没者の遺児で遺骨収集団に15回も参加している三浦孝治さんと出会う。 取材者として参加することは禁じられていた。だがすでに老齢に達していた三浦さんから聞く遺骨収集の過酷な現実に衝撃を受けた著者は参加を決意する。

    『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』今も1万人の遺骨が見つからない。日本政府に遺骨収集への考え方を問う - HONZ
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    gui1 2024/05/17
  • そうだ、インド・ネパール料理店へ行こう!『カレー難民の謎 日本を制覇するインネパ』 - HONZ

    カレー移民の謎 日を制覇する「インネパ」 (集英社新書) 作者: 室橋 裕和 出版社: 集英社 発売日: 2024/3/15 不思議だと思っていた。にぎやかな下町に住んでいるとはいえ、徒歩圏内に「インド料理店」が五軒もある。うち一軒はビリヤニなどもメニューにあるホンモノのインド料理店だけれど、他の四軒は「インド・ネパール料理店」で、メニューも値段もえらく似通っている。 さらに不思議に思ったこともある。ちょうど5年前、トレッキングでネパールへ行った時にわかったのだが、カレーがほとんど出てこない。代わりによくべた、というよりべさせられたのはダルバートだ。豆(ダル)のスープと米(バート、もちろんインディカ種)がメインで、そこにカレーに似た、といってもそれほどスパイシーではないタルカリというのがついていて、アチャールという漬物や薬味が添えられている。トレッキングのガイドさんたちは毎ダルバー

    そうだ、インド・ネパール料理店へ行こう!『カレー難民の謎 日本を制覇するインネパ』 - HONZ
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    gui1 2024/05/13
  • 『スエズ運河を消せ』 - HONZ

    ときは第二次世界大戦、ところは北アフリカ戦線。イギリス軍の前に立ちはだかったのは、「砂漠の狐」の異名を持つロンメル将軍率いる屈強のナチス・ドイツ軍であった。 そして、ここに愛国心に燃え上がる1人のイギリス紳士が立ち上がった。彼の名はジャスパー・マスケリン。名門奇術一家の出自にして、マジックの名手である。そう、566ページにも及ぶこの長編は、泣く子も黙るロンメルを相手に回しマジックで丁々発止と渡り合ったヤツラがいたという、嘘のような当の話、一大戦史スペクタクルである。 ジャスパーの下に結成されたカモフラージュ部隊、メンバーも揃いに揃ったクセ者たちだ。有名婦人服デザイナー、画家、デザイナー、彫刻家、動物の擬態を専門とするオックスフォード大学教授、サーカス団のマネジャー、動物学者、美術専門家、舞台装置家、宗教美術の修復士、電気技術者、ステンドグラス職人、雑誌の編集者、漫画家、シュルレアリスムの

    『スエズ運河を消せ』 - HONZ
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    gui1 2024/02/04
  • ペットボトルのキャップは外せ! 『コンビニオーナーぎりぎり日記』は全コンビニ利用者必読の一冊だ - HONZ

    『汗と涙のドキュメント日記シリーズ』、ちょっとなさけないイラスト付きの新聞広告を目にされたことはあるだろう。『交通誘導員ヨレヨレ日記』、『派遣添乗員ヘトヘト日記』、『メガバンク銀行員ぐだぐだ日記』など、すでに10冊以上が出版されている。何冊か読んだけれど、どれもおもろい。しかし、今回の『コンビニオーナーぎりぎり日記』はレベルがちがう。 おもしろさのレベルというよりは、身近さだ。いまやコンビニのお世話にならずに生きている人などほとんどおるまい。コンビニがなかった時代にどのように生活していたかを思い出すことが難しくなっているほどだ。かように、コンビニのことは他人事ではなくて完全に自分事なのだ。 外国人の店員さんも多いし、ほとんどがアルバイトで運営されている。あれだけ雑多な仕事を少人数でこなすにはどんな秘訣があるのだろう。よく行くコンビニの、たぶんオーナー夫と思われる方はいつもなんだか疲れてお

    ペットボトルのキャップは外せ! 『コンビニオーナーぎりぎり日記』は全コンビニ利用者必読の一冊だ - HONZ
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    gui1 2023/09/15
  • 『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ

    ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つながらず、人だと気づいて衝撃を受けた。別人のように痩せている。それも何か大病を患ったことをうかがわせるような痩せ方ではないか。 90年代からゼロ年代を通じた福田和也の活躍ぶりは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりだった。「月300枚書く」と人が言っていたように、文芸評論や時事評論、エッセイ、コラムを書きまくり、ワイドショーのレギュラーコメンテーターを務め、文芸誌『en-taxi』を編集し、母校である慶應大学の教壇にも立った。当時、夜の街でもしばしば著者を見かけた。バリバリ仕事をしつつ遊びもこなす姿が眩しかった。 著者を知ったのは学生時代のことだ。江藤淳に才能を見出されたというふれこみで、雑誌『諸君!』でいきなり連載が始まった。破格の扱いだった。

    『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ
  • あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』 - HONZ

    あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日ラグビー協会「失敗の質」』 ヒョウ柄の似合うおばちゃん、谷口真由美さんをご存じだろうか。日曜の朝に放映されている「サンデーモーニング」(TBS系)でコメンテーターをしておられるのをご覧になった方もおられるだろう。厳しい意見をバシッと述べられるので、恐ろしい人だと感じている人が多いかもしれない。無理もない。じつは、私もお目にかかる前まではそう思っていた。しかし、その実態はまったく違う。会ってみたらよくわかる。極めて論理的で公正な意見をシャープに述べる、おもろくて、かしこで、かいらしい、という三拍子そろった大阪のおばちゃんである。 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、「女性理事を選ぶってのは、文科省がうるさく言うんです。だけど、女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」

    あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』 - HONZ
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    gui1 2022/02/23
    「勘違い二世司会者の掟:芸能事務所三桂失敗の本質」を書いたほうがヒットしそう(´・ω・`)
  • 『金融庁戦記』「霞が関のジローラモ」の事件簿 - HONZ

    書の主人公は、「霞が関のジローラモ」と呼ばれた異色の官僚である。 ジムで鍛えた厚い胸板の上に派手なストライプ柄やカラフルな色のシャツをまとい、ピンクやパープルなどのネクタイを締める。肌は赤銅色に焼け、髪型は側頭部を短く刈り、頭頂部にふくらみをもたせたソフトモヒカンのようなスタイル。官僚のイメージからおよそかけ離れた外見のこの人物を、いつしか人々はイタリア人タレント、パンツェッタ・ジローラモになぞらえた渾名で呼ぶようになった。 ただし家がいつも女性と一緒に雑誌の表紙におさまっていたのに対し、「霞が関のジローラモ」こと佐々木清隆氏はそんな色っぽさとは無縁だ。彼はいつも「事件」の傍にいた。それも特殊な事件である。カネボウ、オリンパス、ライブドア、村上ファンド、AIJ投資顧問、東芝、仮想通貨。佐々木氏は、企業監視官としてバブル崩壊後に続発した数々の経済事件を間近で見てきた人物なのだ。書は企業

    『金融庁戦記』「霞が関のジローラモ」の事件簿 - HONZ
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    gui1 2021/11/16
  • やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか? - HONZ

    やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか? アバウトにしてアナーキー。ざっくりまとめるとこうなるのだろうか。なんだかやたらと凶暴でハードボイルドな室町時代。日人は律儀で柔和などという言い方は絶対に通用しない。室町時代の後半は戦国時代だったから、というわけではない。武士たちだけでなく、農民や女性、僧侶までもがなんだか殺気立っているのだ。まずは『びわ湖無差別殺傷事件』から。 びわ湖がくびれていちばん細くなっているところ、琵琶湖大橋のかかっている西側に堅田という町があった。というか、今もある。そこに兵庫という名の青年がいた。“他の堅田の住人と同じく、周辺を通行する船から通行量をとったり、手広く水運業を行ったり、場合によっては海賊行為を働いたり“ と、とんでもない多角経営を営んでいた。湖なので、海賊ではなくて湖賊だが、まぁ、それはよ

    やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか? - HONZ
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    gui1 2021/06/27
  • 『保身 積水ハウス、クーデターの深層』変われないこの国を描く骨太の経済ルポ - HONZ

    読み終えた途端、深いため息が出た。かつて「全員悪人」というキャッチコピーの映画があったが、さしずめ書は「登場人物、全員小物」といったところだ。だが、小物ばかり出てくるのにページをめくる手が止まらない。それはこの小物が私の中にも棲んでいるからかもしれない。このにはまぎれもなく私たちの姿が描かれている。 そのクーデターが起きたのは、2018年1月24日のことだった。住宅メーカーのリーディングカンパニー積水ハウスの取締役会で、会長職にあった和田勇が、社長の阿部俊則が提出した動議によって事実上の解任に追い込まれたのだ。 これは実に奇妙なクーデターだった。取締役会に先立つ2017年6月、積水ハウスは地面師詐欺に遭い、55億5900万円を騙し取られていた。事件をきっかけに立ち上げられた調査対策委員会は、経緯をつぶさに検証した結果、来「騙されるはずがなかった事件」だとして、社長の阿部に経営上の重い

    『保身 積水ハウス、クーデターの深層』変われないこの国を描く骨太の経済ルポ - HONZ
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    gui1 2021/06/01
    どんまい(´・ω・`)
  • 『俺の上には空がある広い空が』冤罪と末期がん、不運な男が到達した人生の真理とは - HONZ

    「苦しみに耐えた人が/もし強くなれるのならば/私の強さは無類だろう」。これは「強さと優しさに」と題された詩の冒頭である。自らの強さを「無類」と言い切れる人はそうはいない。だが長い期間、冤罪と戦い続けた作者の半生を知れば、この言葉に誰もがうなずくだろう。 20歳で逮捕され、29年間を獄中で過ごし、再審請求裁判で事件から43年7カ月後にようやく無罪を勝ち取った。ところがその後、がんが見つかる。ステージ4で複数箇所に転移していた。医師に告げられた余命は1年だった。 書は余命宣告を受けた74歳の著者が今伝えておきたいことを綴った1冊である。これが不思議な明るさに満ちているのだ。 1967年8月、茨城県北相馬郡利根町布川で当時62歳の男性が殺害され部屋が荒らされる事件が起きた。同年10月、茨城県警は著者と当時21歳の知人を別件の容疑(窃盗と暴力行為)で逮捕し、自白を強要した。 物的証拠がなく供述内

    『俺の上には空がある広い空が』冤罪と末期がん、不運な男が到達した人生の真理とは - HONZ
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    gui1 2021/05/22
  • 『令和元年のテロリズム』令和日本のいびつな自画像 - HONZ

    ひとつの犯罪が時代を象徴することがある。 令和元年(2019年)5月28日、朝7時40分頃、小田急線とJR南武線が交差する登戸駅近くで、男がスクールバスを待っていた児童や保護者らを次々と包丁で刺した。男は終始無言で凶行に及び、20メートルほど走って逃げた後、突然自らの首を掻き切り絶命した。この間わずか十数秒だった。 犯人によって小学6年生の女の子と39歳の保護者の男性が命を奪われた。また17名の児童と保護者1名が切りつけられ、このうち女児2名と保護者は重傷を負った。これが令和の幕開けに社会を震撼させた「川崎殺傷事件」(川崎市登戸通り魔事件)である。 この事件が「令和元年」を象徴しているというと驚く人がいるかもしれない。わずか2年前のことなのに事件は早くも世間の記憶から薄れつつあるようにみえるからだ。そもそもあなたはこの事件の犯人の名前を覚えているだろうか?また当時、著名人がメディアで発した

    『令和元年のテロリズム』令和日本のいびつな自画像 - HONZ
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    gui1 2021/05/22
    どんまい(´・ω・`)
  • 『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』 - HONZ

    質問. 光速の90パーセントの速さで投げられた野球のボールを打とうとしたら、どんなことが起こりますか? ──エレン・マクマニス どうやってそんなスピードの球を投げるかという問題はわきに置いておくことにしよう。ピッチャーは普通にボールを投げるとし、ピッチャーの手から離れた瞬間、ボールは何か摩訶不思議な手段で0.9c(cは光速度)まで加速するものとしよう。それ以降は、すべては普通の物理学にしたがって進む。 答.結論からすると、「いろいろなこと」が起こるというのが答だ。そして、すべては極めて短時間に起こり、バッターには(そしてピッチャーにも)気の毒な結果になる。この質問に取り組むに当たり私は、物理の数冊、名投手ノーラン・ライアンのアクションフィギュア1体、核実験の動画多数を準備し、すべてを明らかにしようとがんばった。ここに、1ナノ秒ごとに何が起こるかを検討して、私が推

    『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』 - HONZ
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    gui1 2021/05/03
    1塁への進塁。移動ベースか固定ベースかによって行く場所が違うよね(´・ω・`)
  • 贋金つくる『薩摩という「ならず者」がいた』 - HONZ

    明治維新とはこんなヤンチャだったのか! 書は従来型の明治維新史観をくつがえしてくれる。明治維新というと、日が独自に近代化をはたした成功体験として語られるのが一般的だ。志や行動力で時代を切り開いていく若者たち、との司馬遼太郎史観ストーリーで描かれることが多い。著者はこれを「日人を元気にする歴史観」といい、高度成長期の日人に響いた歴史観だったと評する。 一方、現実はどうだったのか。血と汗だけで革命を起こせるのだろうか。改めて当時を振り返ると、カネにまつわるストーリーが見え隠れしてくる。そのなかでも驚くのは、薩摩藩による「贋金作り」。江戸幕府のヒエラルキーでは外様扱いだった薩摩藩は、列島最南端で大犯罪をしていた。贋金を、作って作って作りまくっていたのだ! この天下の大犯罪は歴史を動かし、薩長連合の成立、戊辰戦争勝利、明治維新へと導いていく。もちろん教科書では語られない歴史だ。「カネは戦争

    贋金つくる『薩摩という「ならず者」がいた』 - HONZ
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    gui1 2021/02/17
    信用され流通されてたのであるのならそれは贋金ではないね(´・ω・`)
  • 『国道16号線―「日本」を創った道―』多数アーティストも輩出 - HONZ

    国道16号線は、神奈川県の三浦半島から千葉県の房総半島まで、首都圏を中心にぐるりと環状に結ぶ道路だ。 私が卒業した多摩美術大学は神奈川の橋駅と東京の八王子駅の間の鑓水にある。16号線沿いで、養蚕が栄えた場所でもある。1960年代、学生運動が激しかった大学を都市部から引きはがす目的で東京の郊外へ移転させたと書にはある。そのとき都心から通える距離として選ばれたのが多摩から八王子にかけての東京西部だった。 同様に主要な美大である武蔵野美術大学・女子美術大学・東京造形大学も存在する。そんな土壌は、いわゆる田舎と都会のはざまにある、少しむずがゆい場所だった。 23区内と違い、これらの場所は山や丘、湿地も多く、書でいうマイルドヤンキーと呼ばれる人たちも多数存在し、郊外に住むこのイメージは映画「跳んで埼玉」の風景と重なる。 著者は恩師である慶応義塾大学・岸由二名誉教授の「流域思考」をベースに、16

    『国道16号線―「日本」を創った道―』多数アーティストも輩出 - HONZ
  • 『ノーベル平和賞の裏側で何が行われているのか?』世界で最も栄誉ある賞 その知られざる舞台裏 - HONZ

    カール・フォン・オシエツキーの名前を知っている人が今、どれほどいるだろうか。彼は1935年にノーベル平和賞を受賞したドイツのジャーナリストで、当時のヒトラー政権が受賞に猛反発したことで知られる。ノーベル平和賞の選定理由は時に物議を醸す。激しい議論を呼ぶのは、この賞の注目度の高さの裏返しでもあるだろう。 1901年に創設されたノーベル平和賞は「世界で最も栄誉ある賞」といわれる。毎年10月初旬にノルウェー・ノーベル委員会が発表する名前には世界の注目が集まる。 だが、考えてみると不思議な話ではないか。毎年の受賞者を決めるのは、私たちが名前も知らないわずか5人のノルウェー人委員なのだ。にもかかわらず、ひとたび受賞者の名前が発表されるや、時には歴史を動かすようなインパクトをもたらす。ノルウェーは人口が世界の0.1%にも満たない国だが、ノーベル平和賞によってその規模からは想像できないほどの国際的影響力

    『ノーベル平和賞の裏側で何が行われているのか?』世界で最も栄誉ある賞 その知られざる舞台裏 - HONZ
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    gui1 2020/12/21
  • 『元号戦記 近代日本、改元の深層』元号決定過程の秘密 「密室政治の極致」に迫る - HONZ

    元号が誰によって考案され、どのようにして決められるのかを知る人は多くない。「令和」の改元準備が約30年前の「平成」改元の頃からすでに始まっていたと聞けば驚くだろう。 書の著者は、2011年から毎日新聞の政治部記者として7年半、元号取材に奔走した。最大の使命は、次の元号を他紙に先駆けてスクープすることだ。 とはいえ、元号取材は難しい。いつ元号が替わるかは想像がつかず、誰が考案し、どのような手続きで決めるかについての公式な情報もない。海図を持たずに、大海に放り出される状況に近い。 著者の主業務は政治家の番記者で、元号取材はサブ業務の位置づけだった。だが彼は、次第に元号取材にのめり込む。 元号考案者と思われる学者を訪ね歩く。手紙で面談を依頼しても返信がないことは珍しくない。音沙汰がなければ、失礼を承知で、直接自宅を訪ねる。ほとんど成果はないが、愚直に続ける。 また、漢籍の講座にまで通い、そこで

    『元号戦記 近代日本、改元の深層』元号決定過程の秘密 「密室政治の極致」に迫る - HONZ
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    gui1 2020/12/21
  • 『国道16号線 「日本」を創った道』 - HONZ

    私が住む東京都町田市の小田急町田駅の東口の広場には「絹の道」という石碑がある。それをゼミ生に見せてからJR横浜線の下り線に乗り、八王子に向かう。その車中で、なぜ八王子と町田を結ぶこの街道が絹の道と呼ばれるか、学生たちに説明する。 このあたりの多摩丘陵の地形地質が桑畑に向いていて、それが地域の養蚕業を盛んにしたこと。そうして絹製品の産業基盤がこのあたりにあったところに、幕末期に盛んになった生糸輸出で、山梨や長野、群馬の生糸がいったん八王子に集まり、そこから輸出港横浜まで運搬されるルートができたこと。その流通加工拠点であった八王子には富が蓄積されたし、横浜までは生糸を馬の背に乗せて運ぶにも一日では歩ききれないので、行商人たちがその中間地点の町田で一泊してお金を落としたこと。横浜で生糸を売り捌いて懐が暖まった行商人たちが、おそらく帰路についた一泊目の町田で羽根を伸ばしたので町田には町の規模の割り

    『国道16号線 「日本」を創った道』 - HONZ
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    gui1 2020/11/23
    町田の地形は好きだけど、町田で中世関東を語るのは違和感ある。中世関東は常陸でしょ(´・ω・`)
  • 『剱岳—線の記』古代日本のファーストクライマーを探せ! - HONZ

    新田次郎の『劒岳〈点の記〉』は、日露戦争直後の1907(明治40)年、前人未到とされ、また決して登ってはいけない山と恐れられていた北アルプスの剱岳(標高2999m)の登頂に挑んだ測量官を描いた山岳小説の傑作である。 物語は、設立間もない日山岳会との初登頂争いの形をとりながら進んで行く。 実際はこの登攀争いはフィクションらしいのだが、剱岳が当時、未踏峰とされていたのは事実だ。そして、日陸軍参謀部陸地測量部の柴崎芳太郎率いる測量隊が命がけの登頂に臨み、見事成功した。 ところが、彼らはそこで信じがたいものを目撃した。 山頂で彼らは、古代(奈良〜平安時代)の仏具を発見したのだ。 置かれていたのは、錫杖頭と鉄剣だった。錫杖頭とは、杖の頭部につける金属製の仏具である。振ると円環が触れ合って音が出る。山中で修行する山伏が携行しているものだ。柴崎隊よりもはるか昔に、剱岳の山頂にたどり着いていた者がい

    『剱岳—線の記』古代日本のファーストクライマーを探せ! - HONZ
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    gui1 2020/10/22
    佐々成政さんじゃないのか(´・ω・`)
  • 九歳でロケット、十四歳で核融合炉を作った「天才」──『太陽を創った少年』 - HONZ

    この世には「ギフテッド」と呼ばれる神から与えられたとしか思えない才能を持つ凄い人間たちがいる。そのうちの一人がアメリカ、アーカンソー州のテイラー・ウィルソン少年だ。彼は9歳で高度なロケットを”理解した上で“作り上げ、14歳にして5億度のプラズマコア中で原子をたがいに衝突させる反応炉をつくって、当時の史上最年少で核融合の達成を成し遂げてみせた。 彼は核融合炉を作り上げるだけで止まらずに、そこで得た知見と技術を元に兵器を探知するための中性子を利用した(兵器用核分裂物資がコンテナなどの中に入っていると、中性子がその物質の核分裂反応を誘発しガンマ線が出るので、検出できる)、兵器探知装置をつくるなど、その技術を次々と世の中にために活かし始めている。書は、そんな少年のこれまでの歩みについて書かれた一冊であり、同時にそうした「少年の両親が、いかにしてのびのびと成長し、核融合炉をつくれる環境を構築してき

    九歳でロケット、十四歳で核融合炉を作った「天才」──『太陽を創った少年』 - HONZ
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    gui1 2018/05/25
    ナイターを最後までみたい人かな(´・ω・`)