橋下徹大阪市長の「大阪都」構想に基づき、17日に同市の有権者に問われる大阪市の廃止と五つの特別区への分割についてどう考えるか―。長年、地方自治を研究してきた宮本憲一大阪市立大学名誉教授に京都市内の研究室で聞きました。(聞き手・藤原直) (写真)みやもと・けんいち 1930年台北市生まれ。名古屋大学経済学部卒。大阪市立大学名誉教授、滋賀大学名誉教授・元学長。立命館大学でも教授を務めた。『都市政策の思想と現実』(有斐閣)、『日本の地方自治 その歴史と未来』(自治体研究社)など著書多数。 撮影峯松進 ―維新の会が「都」構想と呼ぶ大阪市廃止・分割案についてどうお考えですか。 大阪市は歴史的に形成されてきた日本を代表する大都市であり、24区のコミュニティーを基盤とした自治体です。これを廃止するのは極めて乱暴なことであり、暴挙だと考えています。 私は京都市民ですが、京都の市民に「京都市をなくして、いく