【カイロ=久保健一】エジプトのシシ国防相は3日夜(日本時間4日未明)、テレビ演説し、憲法を停止した上で、最高憲法裁判所長官を暫定政府のトップに任命したと発表した。 これによりモルシ大統領は失職した。 民衆蜂起「アラブの春」によるムバラク独裁政権の崩壊後初の大統領選で当選したイスラム主義者のモルシ大統領は就任から1年で、軍による事実上のクーデターで地位を追われることになった。 シシ国防相はまた、大統領選実施を主任務とする「実務者内閣」を樹立し、モルシ政権下で成立した憲法の改正を検討する委員会を発足させる方針を示した。 演説会場には、世俗・リベラル派統一勢力「救国戦線」幹部のエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長や、イスラム教、キリスト教の宗教指導者などが顏をそろえた。
ムルシ大統領=ロイター3日、ムルシ大統領の辞任を求め、カイロのタハリール広場に集まった反政権派の人々=AP 【カイロ=北川学】ムルシ大統領の辞任を求めるデモが続くエジプトで3日夕(日本時間同日深夜)、48時間以内の政治合意を求めた軍の期限を迎えた。ムルシ氏は辞任の意思がないことを重ねて表明し、軍の要求を拒んでいるのに対し、軍は全権掌握につながる構えを見せている。 ムルシ大統領に関する記事 英BBCは3日夕、軍がムルシ氏を自宅軟禁したと報じた。衛星放送アルアラビアは、与党・自由公正党の報道官の話として「クーデターが進行中だ。通りに戦車が出ている」と伝えた。 ムルシ氏は期限切れ直後の3日夕、野党勢力などが参加する連立内閣の設置を呼びかける声明を出した。反政権派に改めて対話を求めた形だが、事態の収拾につながるかは予断を許さない。カイロ市内では同日夕、反政権派、大統領派がそれぞれ大規模なデモ
【カイロ=今村実】「アラブの春」の先駆けとなった、チュニジアのベンアリ政権崩壊から十四日、丸二年を迎えた。変革への期待を担ったものの、現在では政治や経済は混乱し、暫定政権への不満が拡大。「ジャスミン革命」と呼ばれた政変の高揚感は、失望に変わりつつある。
真の民主化は? エジプトの選挙で躍進が見込まれるイスラム原理主義組織「ムスリム同砲団」の支持者たち(カイロ、11月16日) Mohamed Abd El-Ghany-Reuters ムバラク政権崩壊後、初めての人民議会選挙を11月28日に控えるエジプトでは、懸念すべき兆候が表れている。「自由で公正」な選挙の実施に期待が集まっていたが、実際にはムバラク時代の選挙体質が今も健在のようだ。 首都カイロ北部郊外で中流層の多い選挙区から出馬するリベラル系候補のエイミー・ハムザウィは、ムバラク時代の「汚職システム」が残っていると語る。闇市場ではいまだに票の売買が盛んに行われ、どんな候補でもまとまった数の票を手に入れられる――ハムザウィは先週、地元紙にそう書いた。 ハムザウィと同じ選挙区から初出馬する若手候補のマフムード・サレムは、こうした闇市場の存在を目の当たりにした。「最近は、数千単位で票を買わない
ロイター通信は20日、リビアの元最高指導者、カダフィ大佐が、国民評議会の部隊によって殺害された際に潜んでいたとされる現場の写真を配信した。
アパラチコラで過ごす優雅な時間 メキシコ湾沿いの入り江に面した米フロリダ州の小さな町アパラチコラ。こじんまりした海辺のホテルに宿泊し、バーで新鮮なシーフードを味わえるほか、地ビールの醸造所もある。綿花や漁業で栄えたこの町には、グリークリバイバル(ギリシャ建築への回帰)様式の優雅な住宅が散見される。数キロの沖合に浮かぶセントジョージ島には白い砂浜が広がる。
内戦が続くリビアの最高指導者カダフィ大佐や一族らが、日本に銀行預金や債券など約44億ドル(約3500億円)分の資産を保有していることが分かった。日本政府はこれらの資産を凍結しているが、各国の凍結資産の行方は戦況を左右しかねない状況だ。 日本は国連安全保障理事会のリビア制裁決議後、国内法に基づいて3月に資産凍結した。大佐や親族が実質支配してきたリビア投資庁や中央銀行、国営石油公社など5団体と政権幹部らを対象に、財務省が金融機関などに照会して資産の全容を調査していた。 中東情勢に詳しい一般財団法人・国際開発センターの畑中美樹顧問によると、リビアの在外資産は判明分だけで約14兆円。大半がカダフィ政権関連という。投資庁などを通じ、イタリアの自動車会社やサッカーチーム、英国のメディア大手の株式なども取得していた。 畑中氏は「資産の7割程度は欧米だが、世界中で『リスク分散』を進めていた。最近は日
リビアのミスラタ(Misrata)から東部ベンガジ(Benghazi)の港へ到着した船の甲板で、勝利のVサインを示す人びと(2011年4月9日撮影)。(c)AFP/MAHMUD HAMS 【4月10日 AFP】韓国・聯合ニュース(Yonhap News)は10日、北朝鮮政府がリビアに滞在している自国民に対して帰国しないよう命じたと報じた。中東各地の民衆蜂起に関する情報が国内に伝わることを避けるためとみられる。 聯合ニュースは北朝鮮事情に詳しい情報筋の話として、北朝鮮政府は駐リビア北朝鮮大使館に、約200人の労働者は帰国せずにリビアにとどまり、現地当局の指示に従うよう命じたと報じた。 この情報筋は「その理由は(北朝鮮)政府が、リビア反体制派による動乱のニュースが北朝鮮国内に広がるのを恐れているからだろう」と説明した。 聯合ニュースによると、北朝鮮は不足している外貨を稼ぐために、リビア、サウジ
リビアのオベイディ外務次官は3日、アテネを訪問しギリシャのパパンドレウ首相と会談した。ドルツァス・ギリシャ外相の声明によると、オベイディ氏は反体制派との早期の停戦を望む最高指導者カダフィ大佐のメッセージを伝達した。オベイディ氏はマルタとトルコも歴訪する方針。 リビア側はこれまでも、反体制派との停戦に応じる意向を表明しながら、逆に戦闘を拡大した経緯があり、真意は不明だ。 ドルツァス外相は会談後の声明で「リビア側は解決策を模索しているようだ」と述べた。カダフィ政権と反体制派は、中部ブレイガ付近で一進一退の攻防を続けている。 一方、ロイター通信によると、英国外交官らの代表団がリビア反体制派の本拠地ベンガジを訪問。反体制派の狙いなどについて情報収集を進めるという。(共同)
カダフィ大佐「部隊を洗脳」=雇い兵に「偽札」−反政府側が捕虜から聴取・リビア カダフィ大佐「部隊を洗脳」=雇い兵に「偽札」−反政府側が捕虜から聴取・リビア 【ベンガジ(リビア東部)時事】リビアでカダフィ大佐打倒を目指す反政府勢力の複数の軍事部門幹部は30日、これまでの政府軍との交戦による捕虜から得た情報として、大佐が自身を支持する政府軍部隊に「反政府勢力は国際テロ組織アルカイダのメンバーだ。抹殺しなければならない」と信じ込ませ、前線に送り込んでいることを明らかにした。 反政府勢力は捕虜の身柄を北東部ベイダの刑務所で拘束し、政府軍について聴取している。幹部は取材に対して「捕虜は、われわれが女性や子供を殺りくしているといった話を繰り返し聞かされていたようで、洗脳されている」と指摘。「拘束された後、実際は全く違うと知ってこちらに寝返る人も多い」と強調する。 この幹部自身、2月中旬にカダフィ大
「金持ちクラブ」と批判されるダボス会議「未来を語る場」が抱える矛盾 ホテル料金は普段の20倍、VIPはプライベートジェットで参加。極寒の周辺では貧困対策を訴える市民活動
【ワシントン=望月洋嗣】米軍は19日、地中海の米軍艦船からリビアをミサイルで攻撃した。AP通信が米軍幹部の話として報じた。米軍は、リビアの首都トリポリや反体制派の拠点都市ベンガジ周辺にあるリビア政府軍の施設を標的としている模様だ。
リビア東部、反体制派が掌握するベンガジ(Benghazi)で19日、戦闘機が撃墜された。AFP記者が目撃した。戦闘機はベンガジ上空を数分間飛行した後、突然右後方部から炎に包まれて、市南部の住宅街に墜落した。墜落現場は戦闘機の爆発で黒煙が上がった。写真は炎上して墜落する戦闘機(2011年3月19日撮影)。(c)AFP/PATRICK BAZ 【3月19日 AFP】リビア東部、反体制派が掌握するベンガジ(Benghazi)で19日、戦闘機が撃墜された。AFP記者が目撃した。戦闘機はベンガジ上空を数分間飛行した後、突然右後方部から炎に包まれて、市南部の住宅街に墜落した。墜落現場は戦闘機の爆発で黒煙が上がった。(c)AFP
リビアのクーサ外相は18日、首都トリポリで記者会見を開き、即時停戦を宣言、反体制派に対するすべての軍事作戦を中止すると表明した。
【ブリュッセル=井田香奈子、ロンドン=橋本聡】国連安全保障理事会がリビア上空の飛行禁止空域設定を決議したことを受けて、英国のキャメロン首相は18日、英下院で演説し、英空軍に出撃準備を命じたことを明らかにした。19日にはパリでサルコジ仏大統領の呼びかけによる中東諸国などとの緊急会合を開く。リビアに対する軍事行動の時期や規模が焦点になる。 北大西洋条約機構(NATO)も18日、ブリュッセルで大使級会合を開き、具体的な作戦について協議を始めた。 飛行禁止空域の設定を提唱していたキャメロン氏は同日朝に緊急閣議を開いた後、午前11時(日本時間午後8時)から下院で演説。「(反体制側の拠点の)ベンガジの市民らをカダフィ政権の攻撃から守るため、必要な措置をとる。英空軍トルネード戦闘機などに出撃準備をさせている」と語った。 同首相はまた、17日夜にオバマ米大統領と、18日朝にサルコジ仏大統領とそれぞれ
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