シリアやイラクで猛威を振るう過激組織「イスラム国」(IS)が、戦闘員の給料を半分にカットしたことが、ISの内部文書の流出で判明した。インターネットによる派手な広報宣伝を用い、高額の報酬や特権をチラつかせて戦闘員を集めてきたISにとって「貧乏」が最大の敵になりつつある。(岡田敏彦) 貧しさに負けた 給料半額カットの情報は、在英の非政府組織「シリア人権監視団」がISの布告文書を入手して20日に明らかになった。米CNNテレビ(電子版)などによると、文書には「イスラム国が直面している特異な状況に鑑み、全てのイスラム聖戦士(IS戦闘員)に支払う給与を半分に減らすと決定した。職位は問わず、例外は認めない」と記されていたという。 米議会などの調べでは、IS戦闘員の報酬は2週間に1度の支払いによる給料制。月給に換算した場合、シリアで活動するシリア人戦闘員は約400ドル(約4万7千円)だったものが約200ド