AbemaTVにて毎週金曜23時より、5回に渡って放映される〈台湾黑社會〉シリーズは、日本の反社会派組織を尊敬する台湾の裏社会を追ったドキュメンタリーである。このシリーズに連動し、ジャーナリスト・丸山ゴンザレス氏が、独自の視点から台湾を裏散歩してくれた。その最終回。 台湾マフィアの実態をドキュメントした『台湾黑社會』シリーズでは、ギャンブルに興じる黒社会の面々が幾度となく登場する。 一振りの賽に多額の現金が動く。日本であれば〈博徒〉であろう、裏社会の住人たち。彼らが、神に頼み、げんを担ぐ姿は、日本と台湾に共通しているのではなかろうか。 そこで、シリーズの最終回は〈運〉について紹介してみたい。 『台湾黑社會』の主な取材地、萬華エリアにある龍山寺(ロンサンスー)。MRTの駅名になっているので、同寺院を訪ねた経験がなくとも、名前を目にしたことはあるはずだ。 龍山寺は1738年、福建省泉州からの移