春は何かを始めるのに、いい季節です。京都府京丹波町の菅原研治さん(50)から、こんなファクスが届きました。 〈4月から大阪の学校で福祉学科の非常勤講師として、お世話になります〉 菅原さんは、高齢者や障害を持つ方への介護サービスなどを行う「サムライ」というNPO法人の理事です。 それにしても「サムライ」とは、福祉系の団体名にしては変わっています。理由は、後半に記された異色の経歴を読んでわかりました。 〈私は15歳で芸能事務所に入り、時代劇の『水戸黄門』や『遠山の金さん』に浪人役などで出演してきました〉 役者さんだったのです。でも、なぜ芝居から福祉の世界に? これはもう会って伺うしかありません。 「時代劇のほかには、Vシネマの『ミナミの帝王』に組幹部の役で出演したこともあります。全部、脇役、悪役ですけどね」 そう言って笑う菅原さんは、身長1メートル82、体重100キロ。「組幹部」役も適任な体格
兵庫県姫路市在住の漫画家、古林海月(かいげつ)さん(49)が、ハンセン病をテーマにした長編漫画「麦ばあの島」(すいれん舎)を出版した。岡山県瀬戸内市の国立ハンセン病療養所「邑久(おく)光明園」が主な舞台で、国の隔離政策で故郷から離された患者の苦しみや、残された家族にまで及んだ差別が描かれている。療養所の入所者ら約20人に取材し、12年かけて完成させた。古林さんは「漫画をきっかけにハンセン病を身近な問題と感じてもらいたい」と話す。【椋田佳代】 中絶を経験した短大生の聡子が、療養所を退所して理容室を営む高齢女性の麦と出会い、心を通わせるストーリー。隔離政策を定めた「らい予防法」が廃止された1996年の時代設定だが、麦の回想を通して戦前の療養所の生活が描かれる。
年1回、名古屋に集結、スキル向上に取り組む コミカルなパフォーマンスを披露して病院や施設で闘病中の子どもたちの心を癒やす全国の「ホスピタル・クラウン(道化師)」たちは年1回、名古屋市に集まり、交流を重ねている。医療現場に配慮しながら活動を続けるクラウンたちは「押しつけではなく、本物の笑顔を引き出したい」とスキル向上に取り組んでいる。【森本弘美】 2日、同市中村区のNPO法人「日本ホスピタル・クラウン協会」(大棟耕介理事長)本部のスタジオに、北海道から沖縄まで43人のクラウンが集まった。カラフルな衣装に、赤い大きな鼻をつけたクラウンたちは、六つのグループに分かれ、障害児への関わり方や乳児、中高生など、訪問相手によって異なるパフォーマンス方法などを話し合った。
右から難病「AADC欠損症」と闘う松林佳汰さん、亜美さん兄妹。治療に光が差したことを喜ぶ長女紗希さん(左)=タキオンジャパン提供 「AADC欠損症」 記録映画「奇跡の子どもたち」 生まれつき運動神経をつかさどる酵素を持たない難病「AADC欠損症」の患者と、日本初の遺伝子治療に挑む医師の姿を追った記録映画「奇跡の子どもたち」の上映が6月から始まる。映像プロデューサーの稲塚秀孝さんが「難病に苦しむ子に希望を見いだしてほしい」と約10年間追いかけた作品だ。同症は4月に国の難病指定を受けた。 稲塚さんはこれまで広島と長崎の被爆者を描いた「二重被爆~語り部 山口彊(つとむ)」などのドキュメンタリー映画を手掛けてきた。本作のきっかけは10年前、知人で東京在住のライター、山田直樹さん(60)から「息子の病名がようやく分かったよ」と連絡を受けたことだ。長男慧さん(20)は寝たきりで、病名も治療法も不明だっ
映画『地の塩 山室軍平』が、10月から東京・新宿武蔵野館ほか全国で公開される。 同作は、社会福祉の先駆者と称され、日本人初の救世軍士官となった山室軍平を描いた作品。1872年に岡山で生まれた山室は、1889年にキリスト教の洗礼受け、1895年に救世軍に参加した。67歳で没するまで、生涯にわたって社会福祉運動に身を捧げた。1915年に藍綬褒章を受章。 山室役を演じるのは映画監督としても活動する森岡龍。妻・山室機恵子役を我妻三輪子、岡山孤児院の創設者で「児童福祉の父」といわれる石井十次役を伊嵜充則、同志社大学の創設者・新島襄役を辰巳琢郎が演じる。監督は『9/10 ジュウブンノキュウ』の東條政利。 森岡龍のコメント 宗教家、かつ、実在の人物を演じさせて頂くことは初めての経験で、ありがたい反面、背筋が伸びる思いでした。倒れては立ち上がり、揺らいでは立て直す。その不屈の精神と熱量を、山室軍平さんから
差別や偏見のない社会づくりを演劇や歌などを通して考える「人権フォーラム2017in広島」(県、HIV人権ネットワーク沖縄主催)が5日午後2時から、広島市中区の市青少年センターで開かれる。メインはハンセン病とHIV(エイズウイルス)を題材とした演劇「光りの扉を開けて」。上演経験のある沖縄の若者たちと、初挑戦の広島の中高校生が心一つに作り上げる舞台で、生徒たちは「自分の心のあり方を見つめ直すきっかけにしてもらえたらうれしい」と話している。 「光りの扉を開けて」は、HIV感染を告知された女子高生がハンセン病回復者の女性との出会いを通して勇気と希望をもって一歩踏み出すストーリー。HIV人権ネットワーク沖縄が平成16年に実話をもとに制作し、沖縄在住の中高校生ら子供から社会人により各地で上演されている。 約1年前、那覇市で公演をみた広島学院中学・高校(広島市西区)の伊藤潤教諭(44)が「心に訴えかける
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