「◯◯にたたかれたの?」「グーで? パーで? どっち?」。子供が暴力などの被害にあったとき、大人はこんな質問をしがちだ。心配のあまり、また結論を急ぐあまりの聞き方だが、実はこれらが誘導となり、子供の記憶を塗り替えてしまうことがある。こうした懸念から生まれたのが、「司法面接」と呼ばれる事情聴取の方法だ。虐待事件などで子供が被害者となったとき、警察と検察、児童相談所が連携し、専門的な研修を受けた代表者1人が面接することで、子供から正確な情報を聞き出し、また聴取の回数を減らして子供の負担を軽くするのが狙い。欧米を中心に普及しているが、近年は日本でも面接手法を導入する動きが本格化し、大阪地検には研究チームが設置されている。専門家は「虐待だけでなく、いじめなどの聞き取りにも使える手法」として、教員らにもノウハウが広まればと期待する。 記憶に沿って、子供の言葉そのまま 「ママにここドーンされた」「ドー
山口県知的障害者福祉協会と県弁護士会が、障害者施設での虐待防止を目的に包括協定を結ぶことが29日、決まった。2015年に発覚した同県下関市の知的障害者福祉施設「大藤園」での虐待事件を検証してきた同協会の最終報告書がまとまり、「虐待はどの施設でも起こり得る」として、外部の目を入れる必要性を提言した。弁護士が施設の職員や利用者の相談に応じたり、職員研修のため講師を派遣したりする。 下関の事件は15年5月、複数の職員が利用者を平手打ちしたり暴言を吐いたりする動画が報道されて表面化。協会は原因究明と再発防止のため、大藤園の職員・利用者からの聞き取り▽協会加盟の県内約100施設の職員の意識調査--などを実施し、最終報告書にまとめた。それによると、施設には当時、社会福祉の国家資格保有者がおらず、専門性に欠けていた。また利用者の作業場所は密室性が高く、職員による「支配的な対応が強ま…
東京都品川区と大阪市は、成年後見制度が始まった当初から地域連携の仕組みを作ってきた先進地域だ。「認知症700万人時代に備える(PART2)」では両モデルを紐解き、持続可能な仕組みを、品川モデル、品川モデル・キーマンインタビュー、大阪モデルの3回に分けて探る─。 社協主導の「品川モデル」 「狭い部屋で、お茶も出さないですみませんねえ。足は崩して伸ばしてくださいね。いやあ、いつもほんとに皆さんにこうして助けて頂いて、この歳になっても幸せな毎日が送れています」 東京都品川区在住の村田昭江さん(仮名、93歳)は、柔和な笑顔で記者を4畳半ほどの自室に招き入れてくれた。アルツハイマー型の認知症を患っているが、子どもはなく、10年前に夫を亡くして以来、一人暮らし。近くに親族もいない。 こうした独居高齢者を孤立させないため、品川区の社会福祉協議会(社協)は区の高齢者福祉課などと情報を共有しながら、生活の支
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