非行少年たちの矯正教育を担う少年院で、大学生や教員、出院後の雇い主となる協力雇用主などを対象にした施設見学会を開く取り組みが広がっている。これまでは対象を限定せず、地域住民らに広く公開する形が一般的だったが、特定の業種の関係者が興味を持って参加できるようプログラムも工夫。参加者の理解を深め「より積極的に少年の社会復帰に関与してほしい」との願いが込められている。「少年には一人ひとり矯正教育計画が
国内でただ一つのハンセン病患者専用の刑務所として使われた「菊池医療刑務支所」(熊本県合志市)。約20年前に閉鎖された元庁舎が、姿を消そうとしている。現地で学校の建設計画が進み、熊本地震で安全面への不安も生じたため、元患者らが保存を断念した。 国内最大のハンセン病療養所・菊池恵楓園の向かいにあるコンクリート造り2階建ての白い建物。1986年に建て替えられた菊池医療刑務支所の元庁舎だ。 53年に熊本刑務所の支所として設置された。同年にできた、らい予防法に基づく隔離政策やハンセン病への偏見から、犯罪に関わった患者の受け入れを一般の刑務所が拒んだことなどが背景にあったとされる。 当時の宮崎松記・恵楓園長は手… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員にな
採用支援を行っているヒューマン・コメディ社が非行歴・犯罪歴のある人向けの求人誌『チェンジ!』を制作し、2017年7月中旬から全国の少年院や刑務所などの矯正施設で配布する。6月16日現在、同誌の掲載企業を募集している。 ただ、労働者側にとっても雇用者側にとっても、「犯罪」の二文字が落とす影は暗い。 再犯防止に力を入れる法務省 しかし... いちど犯罪をおかした人たちが再び犯罪をしてしまう、いわゆる再犯者を減らそうという問題は、社会全体にとって大きな課題だ。ヒューマン・コメディ社は、再犯を防ぐためには刑務所を出所した人たちに仕事についてもらうのがいいとの考えから、採用支援を事業として2015年に設立された。 今回の求人誌配布については法務省と連携してはいないものの、創業の趣旨の一環として行っている。 法務省の犯罪白書によると、2011年~15年の5年間の有職者再犯率は7.7%、無職者再犯率は2
全国10カ所の女性刑務所の一つ、和歌山刑務所(松浦富貴子所長)は12日、刑務官採用内定者を対象とした初の「女子会」を開き、現役刑務官から所内の任務や日常生活などが語られた。女性刑務官は、肉体的、精神的な厳しさから採用後3年で約3割が退職する現状にあり、少しでも不安を解消しようと、今回初めて企画された。大阪矯正管区は、これらの取り組みにより、3年間で離職率半減を目指す。 和歌山刑務所の全職員165人(定員181人)のうち、153人が女性。同所の受刑者は528人(定員500人)で、収容率は105・6%と過剰の状態が続いている。受刑者のうち65歳以上の高齢者は16・1%であり、高齢化が進む。摂食障害や暴力的な傾向など精神面に不安を抱える受刑者も多い。一方、女性刑務所で勤務する職員のうち、29歳以下は48・6%と約半数を占めることから、経験が浅い職員と高齢者や精神的に不安定な受刑者とのコミュニケー
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