現役公務員の安道理(あんどうさとし)さんが児童相談所(児相)を舞台に描いた小説『光に向かって』(アイエス・エヌ、1944円)を発表した。児童福祉司として児相で働いた経験をもとに、児童虐待と向き合う熱き職員たちの姿を描き、読者の共感を呼んでいる。 2016年に出版した『走れ!児童相談所』の続編。物語の主人公は児相で働く熱血漢の県庁職員、里崎聡太郎。前作では思わぬ人事異動で児相にやってきた里崎…
さまざまな事情で家族と暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設。高校卒業と同時に「自立」を迫られ、施設を巣立ちゆく子どもたちを支える取り組みが広がっている。 一人暮らしの初期費用、計算すると 福岡市東区で1月、福岡県内の児童養護施設で暮らす高校3年生15人を集めたワンステップセミナーがあった。テーマは一人暮らしの準備。物件情報や家電価格表を元に初期費用を計算してみた。 女子生徒(18)は一人暮らしを始めるにあたり、28万9800円かかる計算に。「洗濯機などが高く、想像以上。やばい」。別の女子生徒(18)は「敷金や礼金があることは施設で教わったが、リアリティーがなかった。具体的で役に立ちそう」と話した。 児童養護施設は、原則18歳で退所しなければならない。多くの人がよりどころとする家族に頼れない退所者は、孤独になりがちだ。 セミナーを主催するNPO・国際教育支援機構スマイリーフラワーズ(福
「ゆでたまご」の会議で、児童養護施設出身者向けガイドブックについての考えを話す阿部さん(右)=東京都世田谷区の日大文理学部で4月20日、清水健二撮影 親元で暮らせない子が集団生活する児童養護施設は、原則として高校を卒業する18歳で退所して自立しなければならない。その後に孤立して社会からこぼれ落ちてしまわないようにと、退所後すぐに役立つ「相談支援ガイドブック」の作製に施設出身の若者らが取り組んでいる。支援する大人が周囲にいることを知ってもらい、離職や貧困化を防ぐのが狙いだ。【清水健二、黒田阿紗子】 4月下旬、日本大文理学部キャンパス(東京都世田谷区)の一室に、20~60代の十数人が集まった。会の名前は「ゆでたまご」。人も卵も温かさに包まれて形になる。そんなイメージで付けたという。
下校途中の小学生があいさつにくる ドンドン! お昼過ぎ、準備中の札が下がったカフェの扉をたたく音がする。扉の向こうではランドセルを背負った小学1年生2人が、にこにこしながら店内をのぞいていた。「おかえり」と店長の武石由貴子さんは声を掛けにいく−。 東京都世田谷区の世田谷代田駅からすぐのカフェ「シモキタトナリ」でおなじみの光景だ。一見普通のカフェだが、実はちょっと違う点は、オープンさせたのが元児童養護施設職員たちだということ。2015年5月設立の一般社団法人「SHOEHORN」(シューホーン)代表の武石和成さん(32)が施設の子どもや退所者、職員らの役に立ちたいと同年6月に開いた。武石夫妻の他に3人のスタッフがいる。 営利の事業として、福祉活動の場になるカフェの運営と店頭で野菜の販売を行う。地域の親子連れや仕事帰りのサラリーマンらがよく訪れるという。 福祉関連の活動は、例えばカフェの準備中に
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