大規模災害発生時に被災地に派遣され、避難所などで高齢者や障害者らの支援にあたる県災害派遣福祉チーム「ぐんまDWAT」が2日、発足した。同日、チーム員になるための研修が前橋市内で行われ、参加した約130人がチームに登録された。平成23年3月の東日本大震災の震災関連死が現在も増え続ける中、二次被害を防ぐための被災者の福祉ケアが急務となっており、今後の活躍が期待される。 ぐんまDWATは、昨年3月、県と県社会福祉協議会が県内の福祉関係17団体と協定を締結したことを受け、発足に向けた準備が加速。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士など福祉関係者で構成され、チーム員はその専門性を生かし、大規模災害時の避難所運営などに携わり、被災者の支援を行うのが主な役割だ。 福祉ケアの必要性が高まった契機は、東日本大震災にある。発災後、避難所には多くの高齢者や障害者、乳幼児などが避難したが、自閉症の子供がパニック
がんや慢性疾患などの患者に対し、生活や経済的な困りごとについて相談をするよう、呼びかける「どうするBOKS」のチラシ がんをはじめとするさまざまな病と闘う患者、家族の経済的な困りごとや生活の悩みの相談に、弁護士、税理士、社会保険労務士などの専門家が無料で応じる取り組みが注目を集めている。2015年1月に発足した任意団体「どうするBOKS(ボックス)」の活動で、拠点は大阪市だが、相談は全国から受け付けている。設立者の一人で代表を務める江川浩司さん(41)=大阪市=は「病気を持ちながら生活するために、必要不可欠な情報が届いておらず困っている患者さんが多い。悩まず気軽に相談してほしい」と話している。
比較的軽い罪を犯した高齢者や知的障害者らの再犯を防ぐため、地検が捜査段階で社会福祉士と連携し、更生を図る「入り口支援」の取り組みが8月で2年を迎えた。高齢受刑者の約7割が再犯とされる中、2年間で63人の支援を実施し、再犯率は約2割にとどまっている。地検は「再犯防止に効果がみられる」として引き続き支援に力を入れる。(落合宏美) 対象は、万引きなど軽微な罪を犯し、逮捕、送検された高齢者や知的障害者、精神疾患者ら。刑務所を出た後も、必要な生活支援を受けられず、犯罪を繰り返すケースが多いとされ、検事は社会福祉士と面談させ、刑務所より、生活保護の受給や病院での治療などの方が有効と判断した場合、起訴猶予にしたり、略式起訴にしたりする。 地検によると、2014年8月の取り組み開始後、今年7月末までに63人に支援を実施。9割以上を起訴猶予とし、各自治体の地域包括支援センターや保護観察所、病院などに引き継い
知的障害などを抱え、犯罪を繰り返してしまう「累犯障害者」を地域で支えようと、弁護士と社会福祉士が手を組む試みが動き出している。福祉的なケアをまとめた「更生支援計画」を裁判所が認め、刑が軽くなった例もある。「ただ刑務所に入れるのではなく、背景に障害があることを理解して関わらなければ解決しない」と関係者は話す。 「刑務所には絶対に戻りたくない」。川崎市にある知的障害者のためのグループホームで、男性(40)は暮らしている。知能指数(IQ)は49。厚生労働省によると、70以下は知的障害とされる。前科・前歴は20を数え、実刑判決を6回受けた。「お酒を飲むと気が大きくなってしまう」。幼いころに両親に捨てられ、児童養護施設で育った。成人になってからは、ほとんどの時間を刑務所で過ごしてきたという。 徳田暁弁護士=横浜弁護士会=が5年前に担当になり、知的障害と犯罪の関係に着目。社会福祉士に相談し、精神鑑定を
知的障害や発達障害などがある容疑者や被告の弁護活動が円滑に進むよう、横浜弁護士会と県社会福祉士会が、こうした障害者の刑事裁判に際して情報を共有する協定を結んだ。今月から取り組み、障害者の更生を支援するため協力して弁護に当たる。(鬼頭朋子) 同弁護士会によると、知的障害などがある容疑者や被告は、取り調べの時に事情をうまく説明できなかったり、必要な否認が出来なかったりし、量刑が重くなる可能性があるという。刑務所を出所してからも、必要な生活支援が受けられず、経済的問題や人間関係のトラブルなどをきっかけに軽度な犯罪を繰り返すケースがみられるという。 協定では、弁護士が被告らの様子などから福祉的支援が必要だと判断した場合、同福祉士会に依頼し社会福祉士の派遣を受ける。弁護士は本人の同意を得た上で、障害者手帳の有無や家族構成、事件の概要など具体的な情報を開示。社会福祉士は接見にも同行し、障害の影響を弁護
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