1月28日、アメリカの音楽界最高の栄誉である「第60回グラミー賞」の発表・授賞式がニューヨークで開催され、多くのミュージシャンたちが衣装に「白いバラ」を身に着けて出席した。 これは世界的に告発が相次いでいるセクハラ問題に抗議する意味があり、セクハラ被害者支援キャンペーン「タイムズ・アップ」(「もうおしまい」の意味)への連帯を示している。団体が白いバラを着けて参加しようと呼びかけ、ミュージシャンらが応じた形だ。
女子体操選手らに治療を装って性的虐待を繰り返したとして、米ミシガン州の裁判所は24日、米国体操協会の元チームドクターに禁錮40~175年の判決を言い渡した。7日間の法廷では五輪金メダリストを含む156人が被害を証言。対処しなかった同協会の不手際も問題になり、全米の注目を集めている。 問題を追及してきた地方紙インディアナポリス・スターなどによると、判決を受けたのは、州立大や同協会で働いてきたラリー・ナサー被告(54)。1998年から2015年の7人の少女へのわいせつ行為を認めている。選手たちは診察台の上で被害を受け、6歳の頃に被害を受けたケースもあるという。 裁判官は同被告に対し、「あなたは刑務所の外を(自由に)歩くに値しない」「あなたに判決を下すのは私にとって名誉だ」と述べた。 被害を訴えた選手には、女子代表としてともに2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪で金メダルを獲得したア
かつて罪を犯した人との出会いをきっかけに、性暴力の被害体験を語り始めた女性がいる。「被害者も、加害者も、世の中から無くしたい」。立場の違いを越え、思いを共有できたことで被害と加害の連鎖を断とうと前に進んでいる。 被害体験を話すようになったのは、大分県在住の工藤千恵さん(45)。8歳の時、塾からの帰り道、50代の男に道を聞かれ、断ると右手首をつかまれた。 「騒いだら殺すぞ」。1キロほど引きずられるように歩かされ、ビニールハウス脇に押し倒された。怖くて声は出ず、涙だけが流れた。警察官数人が男を取り押さえたが、見られてはいけないところを見られた罪悪感に駆られた。 男に襲われたことは、事件翌日には小学校の友人たちに知れ渡っていた。その後、学校では心を貝のように閉ざし、存在を消すように心がけた。中学になると、女性らしくなる体が受け入れられなくなった。大量に薬を飲んだり、仲間と飲酒したり。「むちゃくち
5月29日、東京・霞が関の司法クラブで、28歳の詩織さん(家族の意向から名字は非公表)が記者会見を行った。ジャーナリスト・山口敬之氏からの準強姦被害を訴え、これが不起訴となったことを、検察審査会に不服申し立てするものだった。 彼女の勇気に拍手を送りたい。また、これまで性暴力取材を行ってきた者として、また一連の報道前から詩織さんに話を聞いていた者として、書いておきたいことがある。(※この原稿は彼女に掲載許可をもらっている) 山口氏が安倍政権と距離が近いジャーナリストであり、不起訴に“忖度”があったのではないかという疑惑があることで、会見には大きな注目が集まった。忖度があったのか否かが、大きな関心の一つなのだろう。しかし、この会見にはもう一つ、大きな意味がある。 彼女が、知人(顔見知り)からの被害の告発者であるという点だ。現在、ジャーナリストとして国内外で取材を行う詩織さんは、2015年3月、
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