なぜ、障害者スポーツにヒーローが求められているのか 2020年東京パラリンピックの開催まで4年を切り、障害者スポーツへの注目度は日増しに高まっている。それに伴って障害者スポーツを支援する企業も増えてきており、今、障害者スポーツを巡る環境は変わり始めている。しかし、障害者スポーツに関わる人々は、現在の状況を楽観視していない。「2020年以降もこの熱が持続するのか」「2020年に向けた一過性のものではないか」という疑念を抱いていることが多いのも事実である。 熱を持続させるためには、国の支援や競技団体の地道な普及活動など、必要なことはいくつもあるが、その中でも最も分かりやすいのは「ヒーローの登場」だといえるだろう。「障害者スポーツ」「健常者スポーツ」という垣根どころか、「スポーツ」という枠自体を飛び越え、社会現象を巻き起こすような存在が登場すれば、否応なしに熱は高まる。もちろん、ヒーローが誕生し
AJPSアワードに選出され、水谷章人会長(左)から記念の盾を授与される臼井二美男さん=2016年6月3日、小座野容斉撮影 一般社団法人日本スポーツプレス協会(AJPS、水谷章人会長)は、2016年のAJPSアワード(大賞)に、義肢装具士で、切断障害者の陸上クラブ「ヘルス・エンジェルス」代表の臼井二美男さん(60)を選出した。3日、東京都内で開かれた創立40周年パーティーで表彰した。 臼井さんは1955年群馬県の出身で、28歳の時に財団法人鉄道弘済会・東京身体障害者福祉センターで働き始め、義足製作に取り組んだ。その後、写真で見た海外の切断障害者が義足によってさまざまなスポーツを競技している姿に触発され、通常の義足に加え、スポーツ義足の製作を研究するようになった。 臼井さんは「私が研究を始めた1980年代、我々の義足を利用しているお客さんは1000人ほどいたが、特に膝関節から上の切断障害の場合
最初から再生 続きから再生 ↓以下はオプション。反映させるには「最初から再生」ボタンを押してください speed: 1 ×閉じる 四肢に障害を持つ人にとって欠かせない「義肢」。しかし、「義足」と「義手」では、大きく状況が違うことをご存じでしょうか。ないと歩行ができない「義足」に対して、「義手」は「なくても生活ができる」という認識が強く、海外では普及している「機能のある義手」の一部しか公的な支援の対象になっていないというのです。しかし、義手が「なくても生活できる」といっても、片手でははさみで紙は切れませんし、お菓子の袋を開けることもできません。一方、海外へ目を向けると、欧米では義手に対する公的支援は厚く、障害を持つ子ども達も、その目的に合わせた専用の義手を着けて、両手を使っての工作や鉄棒や跳び箱、野球などに積極的に挑戦しています。「正しい情報を一人でも多くの人が知ることが日本の状況を変える」
テクノロジーにより、障害を持つ人たちの可能性が大きく拓かれるようになってきている。オリンピックと同じ年、同じ場所で開催されるパラリンピック。義足や義手を付けてこれに出場する選手たちの記録は年々向上しており、健常者の記録に追いつきそうな勢いだという。 義足を付けていることで、健常者よりも高いパフォーマンスを発揮することができる。そうなると、義足というものへの認識は変化してくるのではないだろうか。 途上国の人々とともに義足の開発に取り組み、義足開発によって得られたデータをリハビリやスポーツに応用しようとしている遠藤謙氏。MITメディア・ラボを卒業し、現在はソニーコンピュータサイエンス研究所に所属しながら、Xiborg(サイボーグ)という会社を経営している。 「技術によって障がい者や健常者といった境目をなくすことができる」 新宿360°大学で遠藤氏が語った義足の可能性を紹介する。 義足の開発への
介護の必要な人を車いすごと乗せることなどができる「福祉車両」が市場を拡大している。日本自動車工業会が5月8日に発表した2014年度の福祉車両販売実績は4万7869台と、前年度比108.3%で過去最高だった。しかしそのラインナップを見ると、高齢化社会への対応に向け、決して明るいだけとは言えない。 「軽」が市場を牽引 名古屋市で5月21日から3日間の日程で始まった国際福祉健康産業展「ウェルフェア2015」。会場にはベッドやリフトなどの介護用品とともに、大手自動車メーカーの福祉車両がずらりと並ぶ。「車いすでもラクに乗り降り」「室内は広々で安心」といったキャッチフレーズが踊る各社のブースを、車いすを押した来場者が真剣な表情で回っている。 80代の母親を介護している男性は、後部から車いすを乗り入れるスロープの使い心地を熱心に確かめながら、「やっぱりスムーズに出し入れできる方がいいよね。家族の買い物用
兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区)は9日、訓練用の「筋電義手」を必要とする子どもたちに貸し出すため“バンク”を設立する、と発表した。成長に伴いサイズが合わなくなった義手の提供や、新たな義手購入のための寄付などを呼び掛ける。県によると全国で初めての取り組みという。 筋電義手は筋肉が動くときに生じる微量の電気信号を利用し、本人の意思に応じて指を動かせる。1台約150万円と高額だが、訓練を受けて使い方に習熟すれば、障害者総合支援法に基づく補助を受けられ、上限約3万7千円の自己負担で購入できる。 ただ、訓練中は補助がなく、多くの子どもが思うように訓練を受けられていない。同病院では現在、26人の子どもに貸し出しているが、3人が待っている状態という。同病院は訓練できる環境の充実が必要と判断した。 義手の提供や金銭の寄付は、県社会福祉事業団と「ふるさとひょうご寄付金」で16日から受け付ける
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