認知症が原因となり暴れる親を制止したことで、家族が虐待を疑われる事例がある。中には逮捕され、職を失った人も。親の介護はただでさえ負担が大きいのに、虐待の疑いもかけられた家族は途方に暮れる。 「部屋で暴れてつかみかかってきた母の腕をつかんで、制止しただけなのに…」。大阪市東淀川区、元大阪大歯学部助教の佐保(さほ)輝之さん(56)は唇をかむ。 “事件”があったのは二〇一一年六月二十日未明。佐保さんによると、同居していた母親の重子さん=当時(80)=が突然暴れ始めた。佐保さんと妻のひかるさん(53)、父(88)の三人がなだめ、二時間後にやっと重子さんが落ち着いた。ところがその晩、重子さんが肋骨(ろっこつ)骨折による外傷性ショックで死亡。九カ月後、佐保さん夫婦は母親への傷害致死容疑で逮捕された。 佐保さん夫婦は一貫して無罪を主張したが、一審は懲役八年の判決。二審では、重子さんが認知症の影響で暴れて
全日本病院協会(東京)が、厚生労働省作成の高齢者に関する「身体拘束ゼロへの手引き」の達成状況を調査した結果、回答があった約680の病院や介護施設の6割超が、「体や手足をひもで縛る」など原則禁止として例示された11行為のいずれかを行うことがあるとしたことが28日、分かった。このうち「一般病棟」は9割超が「ある」と回答、「介護施設」は3~4割だった。 同協会の木下毅常任理事は「身体拘束を受けることで気力が失われ、症状が悪化する恐れもある。施設の管理者が意識を高め、現場職員への指導を徹底する必要がある」と指摘した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く