厚生労働省が身体障害の認定を巡り、急速に進行する疾病による障害を早期に認定するよう求める通知を全国の自治体に出した。背景には、四肢がまひするなどの障害があったにもかかわらず身体障害認定されないまま亡くなった、小児がんの子どもたちの存在がある。遺族たちが改善を訴え、通知に至った。【宇多川はるか】 発症5カ月で死亡 「すぐじゃないと間に合わない」 身体障害認定は、医師の診断書などの必要書類をそろえて自治体に申請し、審査を経た後に身体障害者手帳の交付を受けるという流れ。認定基準は、身体障害者福祉法に基づいて種別ごとに国が定めるが、いずれも「一定以上で永続すること」を要件としている。 「一定以上の永続」は、自治体や医療機関では「症状固定」「障害固定」などと言われることがあり、障害が数カ月間変わらずに続くことを「固定」とみなす自治体もある。そのため、進行性で症状が変動する疾病による障害は、「永続性」
患者数が少ないために診療体制の整備が遅れている希少がんの研究を促進しようと、患者会11団体が「日本希少がん患者会ネットワーク」を結成した。10月にはがん関連の3学会と連携した国際シンポジウムを開催するなど、啓発や政策提言を目指している。 希少がんは、年間患者発生数が人口10万人当たり6人未満のがん。脳腫瘍や軟部肉腫など約200種類が該当する。小児がんも多様な子どものがん全体を指しているため、それぞれの患者数は少ない。同100人以上の患者がいる胃がんや乳がん…
日本人って、感情表現が下手だと思う。ぼくも日本人、下手。悲しいのかうれしいのか、優しいのか怖いのか、楽しいのか不愉快なのかもあいまいな表現で、相手は困惑する。 流奈さんは34歳のお母さん。がんの末期で全身に転移し、意識もなくなった。言葉はひと言も出ない。中学3年生の一人っ子の娘さんがいる。滅多に見舞いにみえない。病状は、ご両親には説明してある。「承知してます。できるだけのこと、してやって下さい」。でも肝心のお嬢さんへの説明はまだで、お嬢さんの気持ち、聞いてなかった。理由はあった。お嬢さん、毎日ソフトボール部の部活と塾で忙しく、家に帰ると日は暮れ、宿題はあり、診療所に立ち寄る時間がなかった。 5月下旬の土曜の午後、日焼けした彼女はおばあちゃんとやってきた。カンファレンスルームでおかあさんの病名、病状を説明し、「何か聞きたいことありますか?」と尋ねた。「聞きたいことって?」と少し笑ってはにかん
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