会社員が場所や時間を選ばずに仕事ができる共有スペース「シェアオフィス」を開設する動きが広がる中で、子育て世帯の需要を取り込む動きが出てきた。いずれも保育施設やキッズスペースを備え、仕事に専念できる設備の充実ぶりが売りで、待機児童問題に悩む働き手の職場復帰を早める効果も期待される。 大手企業がオフィスを構える東京・丸の内にあるシェアオフィス。大型連休の谷間の2日、女性会社員がワークスペースで机に向かっていた。足元にはおむつなどが入った大きめのバッグ。「まもなく育児休業から復職する予定です」。隣室には、おもちゃに夢中の乳児の姿が見えた。 三菱地所プロパティマネジメントのシェアオフィス「コトフィス」の特徴は隣接の保育施設。企業内保育施設の運営などで実績のある事業者と協業し、子供1人当たりの空間や保育士数などは認可保育所並みの基準を満たしている。汚れた服を洗濯するなどのサービスも充実。担当者は「通
日本の子育てが大変なのはなぜ? 母親がだらしないのか? 育児不安をもたらすものは何か? 家族社会学が専門の落合恵美子・京都大学教授が、この半世紀に起きた変化を指摘する。 子育てが大変なのは日本だけ? 子育ては大変だ。 その責任と負担の重さに、育児不安や育児ノイローゼと呼ばれる精神状態に陥る母親も少なくない。しかし子育てという重要任務を担う以上、それはある程度やむをえないことだ、逃れえないことだ――という「常識」を信じ込まされてはいないだろうか。 わたしもかつてはそう思っていた。 そこで、海外調査を始めた。他の国の母親たちはどのようにしてこの問題に対処しているのか、と。 しかし、「育児不安ってありますよね?」と質問を始めようとしたとたん、つまずいてしまった。 育児不安とか育児ノイローゼという状態を理解してもらえない。 日本では子育てに専念している母親が孤立感と重圧で苦しんでいると説明しても、
※1:メディアとアプリの月間利用者数の合算値。 ※2:『ママリ』の初回登録時に入力された出産予定日と、厚生労働省発表「人口動態統計」から算出。 なぜ『ママリ』は愛される? ユーザーに支えられるサービスづくりのウラ側 「人がどうしたらもっと『健やか』に生きることができるのか、それを考え続けた結果が今の『ママリ』なんです」 こう語ってくれたのが大湯俊介さん。「ママの一歩を支える」をテーマにしたお悩み解消アプリ『ママリ』の生みの親だ。 大学卒業直後の起業を経て、クリエイター向けのサービスをリリース。試行錯誤の末に『ママリ』の着想に辿りついた。彼らが目指すのは、子育てにまつわる悩みをもつママたちが、お互いに相談し合い、自信をもって一歩を踏み出せる社会を形作ること。 『ママリ』はどういった道を経て、今のカタチに辿り着いたのか。なぜ、ママに必要とされるのか。大湯さんへのインタビューを通じ、ユーザーに愛
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