国内外を問わず、児童虐待事件が後を絶たない。今年3月、両親の虐待により死亡した船戸結愛ちゃん(5歳)の事件の悲しみはインターネット上で広がり続け、6月には、著名人数人が「#こどものいのちはこどものもの」というハッシュタグをツイッター上で拡散。虐待防止キャンペーンを展開し始めた。 同ハッシュタグがついたツイート上では、救いを求める自らの子を衰弱死させた両親への批判コメントが並ぶ。一方で、社会的連帯のもと虐待を根絶しようという意見や、親たちが抱いたことがある子供への苛立ちや直情、言い換えれば「いつか自分が加害者になってしまうかもしれない」という子育てへの不安が綴られている。 核家族化した現代社会、また格差や離婚率が上昇している社会状況においては、子供を抱える親の金銭的、時間的、肉体的、精神的ストレスは比例して大きくなるしかない。もちろん、子供を虐待する親は許されるべきではないが、構造的に虐待が
夫婦げんかや自分の看病…「ぼくがいるとたいへんだ」 子の成長、親が幸せでいてこそ 社会全体で支援を 子どもを預けられるところがない、熱が出てしまったけれど仕事は休めない…。そんなお母さんたちを見ている子どもがぽつりと言います。「ぼく、うまれてわるかったなぁ」。「ハガネの女」「カンナさーん!」などで知られ、ツイッターで「夜廻り猫」を発表してきた漫画家の深谷かほるさんが「子どもの思い」を描きました。 夫婦げんかや自分の看病…「ぼくがいるとたいへんだ」 長男が生まれて、子育て中の夫婦。お母さんが「子どもをどこに預けたらいいの?仕事が探せない」と困っています。 預け先の保育ママからは「泣きっぱなしだったわー」と言われ、すぐさま「すみません!」と謝ります。 子どもが熱を出した日の朝、お父さんは「俺は休めないよ」。思わずお母さんも「私だって!」と言い返します。 きょうも夜周りする猫の遠藤平蔵は、心の涙
埼玉県は、勤務経験3年未満の保育士を対象にした「新任保育士向け就業継続支援セミナー」を始めた。保護者や同僚とのコミュニケーションのコツを伝え、グループワークなどで悩みを共有できる仲間をつくってもらう。保育士の人材確保に力を入れているが、職場に合わず離職する保育士も多い。離職を食い止め、働き続けてもらうための支援を強化する。2017年度のセミナーは17年11月~18年2月に熊谷市、さいたま市、越
週末、柔らかな光が差し込む開放的なフロアに、親子連れが次々と訪れる。この日はお祭り。「いっぱい遊ぼうね」。スタッフが話しかけると、女の子が車いすの上で小さくうなずいた。家族5人で訪れた藤林真生さん(39)は「あったかい気持ちになりますね」とほほえんだ。 ここは病院でも、福祉施設でもない。今年4月、大阪市鶴見区に誕生した「TSURUMI こどもホスピス」。小児がんや心疾患など、生命を脅かす病気を持つ子とその家族が不安や孤独を和らげ、くつろげる「第2のわが家」だ。 保育士や看護師などの専門スタッフに加え、地域のボランティアが運営を担う。定期的に施設を一般開放し、地域に開かれた「コミュニティー型こどもホスピス」を目指す。一般社団法人「こどものホスピスプロジェクト」の高場秀樹理事長は、「穏やかで豊かな時間を、地域の人たちと一緒に作っていきたい」と話す。寄付やボランティア登録の詳細はホームページ(h
大阪府で児童八人が殺害された二〇〇一年六月の池田小事件から、八日で十五年。長女の優希ちゃん=当時(7つ)=を失った本郷由美子さん(50)はこの春、東京都内の学童保育で働き始めた。事件後、自らの悲しみと向き合いながら、心が傷ついた人たちを支える活動にも取り組んできた。後押ししてくれたのは、優希ちゃんの存在だ。 (福田真悟) 六十人ほどの児童が通う都内の自治体の学童。放課後、子どもたちが「ただいま」と訪れると、本郷さんは「お帰りなさい」と返す。何げないやりとりの中に「生きていくことって大切なんだよ」との思いを込める。 生きていれば、優希ちゃんが社会人になっていたはずの今年の春。二年前に上京していた本郷さんは、学童指導員に応募し、採用された。小学一年のころ、優希ちゃんが「せんせいになりたい」と将来の夢を書いていたからだ。「学校の先生にはなれないけど、同じように児童と触れ合う仕事をやってみようと思
保育所に配置された臨床心理士が保育士と連携し、児童虐待の予防や早期発見につなげる試みが横浜市旭区で行われている。2012年度に始まった市のモデル事業で、保育士からは「困難を抱える母親にどう接すればよいのかが見えてきた」と効果を実感する声が上がっている。(板垣茂良) 臨床心理士は武蔵野大心理臨床センター相談員の氷室綾さん(34)。これまで児童相談所などで多くの親子に接してきた。氷室さんは、区内全体の保育カウンセラーの立場で、同区が「育児支援センター園」と位置づける市左近山保育園(旭区左近山)に週2日勤務し、区内の認可保育所などから寄せられる相談に乗っている。 区こども家庭支援課によると、氷室さんが保育士から受けた相談件数は12~13年度で計約290件。虐待を未然に防いだケースでは、子供の送迎時につらそうな表情を見せる母親に気づいた保育士が氷室さんに相談。アドバイスに従い、相手に寄り添う接し方
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